【症状別】トイレのウォシュレットの故障原因と対処法を解説!動かないときはどうすべき?

【症状別】トイレのウォシュレットの故障原因と対処法を解説! 動かないときはどうすべき?

「ウォシュレットの故障原因が分からない」「交換すべきなのかな……」と悩んでいませんか。

トイレのウォシュレットの不具合を放置すると、生活に支障をきたしたり、修理費用が高額になったりする可能性があります。原因を特定し、適切な方法で対処しましょう。

本記事では、トイレのウォシュレットの主な故障原因と対処法を紹介します。

※ウォシュレットは、TOTOの温水洗浄便座の登録商標です。本記事内では「温水洗浄便座」をウォシュレットとしています。

【この記事で分かること】

  • 故障原因を特定する前に電源・水の供給に問題がないかを確認する
  • 内部のパッキンや接続部分のナットを締め直すことで、症状が改善する可能性がある
  • ウォシュレットは経年で不具合が発生しやすくなるため、必要に応じて交換を検討する
この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

ウォシュレットの故障原因を特定する前に確認すること

ウォシュレットの故障原因を特定する前に確認すること

トイレのウォシュレットの不具合は、必ずしも本体の故障が原因とは限りません。まずは電源やブレーカー、給排水管などに問題がないかを調べる必要があります。

ここでは、ウォシュレットの故障原因を調べる前の確認事項を2点解説します。

1. 電源やブレーカーに問題がないか

トイレのウォシュレットが動かない場合、本体の故障ではなく、電源やブレーカーの不具合が原因の可能性があります。まずはコンセントが外れていないか、差し込みが緩んでいないか、ブレーカーが落ちていないかを確認しましょう。

これらに問題がない場合は、ウォシュレット本体の電源が入っているかを確認してみてください。

2. 水が供給されているか

電気は通っているものの、ウォシュレットから水が出ない場合、給排水管や給水フィルターに何らかのトラブルが生じている可能性があります。

よくあるトラブルの例は、以下の通りです。

  • 止水栓が閉まっている
  • 寒さで給排水管が凍結している
  • 給水フィルターが詰まっている
  • 工事などで断水が行われている

これらを確認しても改善しないときは、本体や部品の故障が考えられます。

【症状別】ウォシュレットの故障原因と対処法

【症状別】ウォシュレットの故障原因と対処法

ここからは、トイレのウォシュレットの代表的なトラブル、考えられる故障原因と対処法を解説します。

1. 水漏れが発生している

水漏れが発生している場合、発生箇所によって原因や対処法が異なります。以下で、代表的な水漏れ箇所の原因と対処法を見ていきましょう。

ノズルから水が漏れている

ノズルからの水漏れは、バルブユニットの故障やパッキンの劣化が原因の可能性があります。これらの部品が原因であれば、新しいものに交換すると改善するケースがあります。

バルブユニットは、ノズルの水量を調節したり、停止させたりする役割を果たしている部品です。パッキンはノズル先端の内部に取り付けられており、長年の使用でゴムが硬化し、隙間が生じる場合があります。

これらを交換するには、便器を分解する必要があります。自分で対応するのは難易度が高いため、早めに業者に相談しましょう。

給水管・分岐栓から水が漏れている

給水管・分岐栓から水が漏れている場合、接続部分の緩みやパッキンの劣化が主な原因として挙げられます。まずは止水栓を閉めた上で、給水管とホースの接続部分のナットをモンキーレンチで締め直してみましょう。

ナットを締めても水が漏れる場合、接続部分のパッキンを交換すると症状が改善する場合もあります。

パッキンを交換する際は、最初に止水栓を締めてから接続部分のナットを外し、内部の古いパッキンを取り出しましょう。その後、新しいパッキンを正しい向きで取り付け、給水管を元の位置に戻してナットを締め直します。最後に止水栓を開け、水漏れが改善されるかどうかを確認してください。

新しいパッキンを購入する際は、ウォシュレットの型番に適合するものを選ぶことが大切です。

給水フィルターから水が漏れている

給水フィルターから水が漏れている場合、フィルター内部の汚れが原因と考えられます。

給水フィルターは、本体の左側後方や止水栓側に付けられている部品です。水道水に含まれるごみや砂などの不純物を取り除き、本体内部のノズルやバルブが詰まらないようにする役割を果たしています。長い間掃除をしていないと汚れがたまって、水漏れの原因となる場合があります。

すぐにできる対処法としては、給水フィルターの掃除や交換です。掃除する際は、止水栓を閉めた上で、給水フィルター付き水抜栓をマイナスドライバーを使って取り外します。取り外したら、歯ブラシなどで汚れをこすり落としましょう。

掃除で症状が改善しない場合、フィルター自体を交換する必要があります。止水栓を閉めて給水フィルター付き水抜栓を取り外し、新しいフィルターに取り替えましょう。

2. ノズルの動作不良が生じている

ノズルの動作不良は、トイレのウォシュレットで起こりやすいトラブルの一つです。よくある症状別に原因と対処法を見ていきましょう。

水が出てこない

電源が入っている状態でノズルから水が出てこない場合は、給水フィルターの汚れが原因の可能性があります。

給水フィルターの内部に汚れがたまると水の流れが悪くなり、ノズルから水が出なくなることがあります。

対処法として、以下の手順でフィルターの掃除を行いましょう。

  1. 止水栓を止める
  2. 給水フィルターを取り外す
  3. 歯ブラシなどを使って蓄積した汚れを落とす
  4. 元の位置に設置し、止水栓を開ける
  5. 正常に作動するかどうか確認する

またノズル先端のシャワーホールに水垢や尿石などが詰まっていると、水が出なくなる原因になることもあります。汚れが詰まっている場合は手でノズルをそっと引き出し、周辺を掃除しましょう。歯ブラシや綿棒を使うと、細部まできれいに掃除できます。掃除後はノズルを元に戻し、水が正常に出るか確認しましょう。

水が止まらない

「止」ボタンを押しても水が止まらない場合、本体の電気系統に不具合が生じている可能性があります。

まず試せる対処法は、電源のリセットです。本体のコンセントを一度抜いて電源をオフにし、数分後に再び差し込むことで、一時的なエラーが改善される可能性があります。

壁付けリモコンでは、リモコンの電池切れが原因で信号が送れず、水が止まらないケースもあります。リモコンハンガーから本体を外し、裏面のカバーを開けて新しい乾電池に交換してみましょう。

電池の交換方法は製品によって異なりますが、多くの場合はリモコンハンガーから本体を取り、裏面のカバーを開けて新しい電池と交換します。

それでも症状が改善しない場合は、内部基盤の故障が疑われます。自分で分解せず、早めに業者に相談しましょう。

ノズルが出てこない

ノズルが出てこない場合、伸縮部分の汚れの蓄積が原因の可能性があります。

ノズルは水垢や尿石などが付着しやすく、経年で汚れが固着し、ボタンを押しても動かなくなるときがあります。手でノズルを引き出し、歯ブラシなどでこすって汚れを落としてみましょう。

掃除しても動作しない場合、コンセントが抜けていたり、本体の電源スイッチがオフになっていたりするケースもあります。

他にも、着座センサーの不具合や寿命による故障も考えられます。内部基盤のトラブルは、業者に修理を依頼するのがおすすめです。

3. ウォシュレット自体が動かない

ボタンを押してもウォシュレットが動かない場合、リモコンやセンサーにトラブルが発生している可能性があります。よくある2つの症状別に考えられる原因と対処法を見ていきましょう。

リモコン(パネルのボタン)が作動しない

リモコンが反応しない場合は、リモコン本体の不具合が考えられます。

ウォシュレットのリモコンのタイプは、以下の2種類です。

  • 壁リモコン:トイレの壁に設置されているもの
  • 袖リモコン:本体と一体型になっているもの

壁リモコンが反応しないときは、まずリモコンハンガーから本体を外し、電池交換で改善するかどうか試してみましょう。

袖リモコンが反応しないときは、一度コンセントを抜いて数分後に再接続すると作動する場合もあります。

これらの対処法を試しても改善しない場合は、電気系統の故障が疑われるため、早めに業者に相談するのがおすすめです。

センサーが反応しない

センサーが反応しない場合は、人感センサー・着座センサーに汚れが付着していることが原因かもしれません。

人感センサーは便器の外側の奥、着座センサーは便器のふたの付け根、もしくは横にあることが多いです。柔らかい布や雑巾などで汚れを拭き取り、正常に動くかどうかを確認しましょう。

掃除しても改善しない場合は、センサーや内部基盤の故障が考えられます。放置すると不便が続く可能性があるため、業者に修理依頼をすると良いでしょう。

4. 温度調整機能に不具合が起きている

トイレのウォシュレットの温度調整機能に不具合が起きると、シャワーの水が冷たくなったり、便座が適温にならなかったりする可能性があります。

これらの症状の主な原因・対処法を確認し、トイレを快適に使用できるようにしましょう。

シャワーの水が冷たい

シャワーの水が冷たい場合は、温度調整機能にトラブルが生じている可能性があります。まずは設定温度が低くなっていないか、温度設定の電源がオフになっていないかを確認しましょう。

また節電機能付きトイレのウォシュレットでは、省エネ運転中に自動的に温度が下がり、水が冷たくなる可能性があります。

貯湯式のウォシュレットを設置している場合、温水切れが起きていないか確認しましょう。ウォシュレットは、大きく分けて貯湯式と瞬間式の2タイプに分かれます。瞬間式は、水を連続で流しても温水切れが起こりません。

一方、貯湯式はタンクのお湯を使い切ると温水が出てこず、一時的にシャワーの水が冷たくなる可能性があります。この場合、5分~10分待ってシャワーの温度が適温になるかどうか確認しましょう。

対処法を試しても症状が改善されない場合、本体の故障が考えられるため、早めに業者に状況を確認してもらうのがおすすめです。

便座が温まらない

便座が温まらない場合は、節電機能の自動作動や温度設定のミス、着座センサーの汚れが原因の可能性があります。

節電機能が作動していると、便座の保温機能が働かなくなる場合があります。一度、設定や温度を確認しておくと良いでしょう。

また着座センサーに汚れが付いていると、反応が悪くなって保温機能が作動しない場合があります。汚れを拭き取り、正常に作動するかどうかを確認しましょう。

ウォシュレットが故障したら早めにメーカー・業者に相談を

トイレのウォシュレットの不具合が続く場合は、自己判断で分解や修理を行う前に、早めにメーカーや修理業者へ相談することが大切です。

メーカーでは、保証期間内であれば無償で修理対応してくれる可能性があります。販売店で延長保証を付けた方は、購入元で保証の利用可否を確認してみましょう。

ただし、メーカーの修理対応は時間がかかる傾向があります。古いウォシュレットの場合は部品の生産が終了しており、修理ができないケースも考えられます。

急ぎで対応したい場合は、水道修理業者に依頼すると良いでしょう。水道修理業者は水回りのトラブルに即日対応できることが多く、迅速に状況を確認してもらえます。

依頼先を選ぶ際は、水道局指定業者であるか、見積もりが明確であるか、保証内容が充実しているかを確認しておきましょう。

ウォシュレットが寿命を迎えている場合は交換を検討しよう

トイレにウォシュレットを設置してから年数が経過している場合、寿命を迎えている可能性があります。

ウォシュレットの耐用年数は、7年~10年が目安です。この時期を過ぎると、水漏れやノズルの動作不良、便座の不具合などが生じやすくなります。

トラブルのたびに修理を繰り返すと、その分の費用が積み重なるため、新しいモデルに変更した方がコストを抑えられるかもしれません。

近年のウォシュレットには、自動消臭機能や除菌機能など、日々の手入れの負担を軽減できる便利な機能が搭載されています。節水トイレなら、光熱費の節約にもつながる点がメリットです。

快適性を高めつつ、ランニングコストを抑えたい方は、修理ではなく最新モデルへの交換を検討すると良いでしょう。

ウォシュレットが故障したら交換も視野に入れよう

ウォシュレットの不具合は、電源や給排水管の確認、フィルターやノズルの掃除で解決できる場合があります。

ただし、設置から年数が経過している場合や、同じトラブルが繰り返し発生する場合は、寿命を迎えている可能性があります。修理費用がかさむ前に、交換を検討するのも一つの選択肢です。

ウォシュレットの交換やトイレリフォームを検討している方は、住宅設備協同組合にご相談ください。急なトラブルやマンションでの水回りリフォームにも対応しており、補助金を活用したプランの提案もしています。まずはお気軽にご相談ください。

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