【種類別】瓦屋根の費用や特徴とは?

「屋根のリフォームをしたい」「瓦屋根のメリットは?」「交換費用はどれくらいかかる?」などと考える人は多いのではないでしょうか?「瓦屋根」という素材は、和風の住宅だけでなく、洋風の住宅でも一般的に使用されることがあります。

今回は、瓦屋根のリフォームについて、メンテナンスやメリットデメリット、種類や費用などを徹底解説します。

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住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

瓦屋根の種類と費用

ここでは、瓦屋根の種類と費用を詳しく解説していきます。

釉薬瓦(陶器瓦)

瓦の表面には釉薬を塗ってコーティングすることができます。

これにより、瓦の表面が光沢を持ち、水がしみこみにくくなり、耐久性が向上します
また、釉薬によってさまざまな色合いを表現することも可能です

釉薬瓦を使用して屋根を葺き替える場合の施工価格は、1平方メートルあたり5,500円から16,000円の範囲です。

無釉瓦(いぶし瓦、素焼瓦)

無釉瓦は、釉薬を塗らない状態の瓦を指します。無釉瓦にはいくつかの種類がありますが、代表的なものにはいぶし瓦と素焼瓦があります。

いぶし瓦は、瓦を焼く際に燻すことにより、耐久性を向上させます。特徴的な渋い銀色を持ち、経年劣化によりムラが生じることがありますが、それが風合いを醸し出し、独自の味わいとなります。主に日本家屋に使用されます。

素焼瓦は、粘土を焼いた状態のままの瓦です。使用する粘土の色がそのまま瓦の色となります。洋瓦は基本的に素焼瓦の一種です。

以上のように、無釉瓦は釉薬を塗らずに使用される瓦の一種であり、いぶし瓦は燻すことで特殊な風合いを持ち、素焼瓦は焼成された粘土の色をそのまま表現します。それぞれの瓦は建物のデザインや好みに応じて選ばれます。

いぶし瓦を使用した場合、施工費は1平方メートルあたり8,000円から13,000円の範囲になります。

一方、素焼き瓦を使用した場合の施工費は1平方メートルあたり5,000円から9,000円程度です。

セメント瓦

セメントを主原料として形成される人工的な屋根材は、型に入れて作られるものであり、その特徴としてコストが安く大量生産が可能です。しかし、割れやすく、外観が時代遅れに見えるため、現在はあまり使用されていません

セメント瓦やコンクリート瓦を使用して屋根を葺き替える場合の施工価格は、1平方メートルあたり5,000円から10,000円の範囲です。

瓦屋根とは

ここでは、瓦屋根についてご紹介していきます。

瓦屋根とは?

瓦屋根は、粘土を焼いて成型したものが一般的な材料として使用される屋根のスタイルですが、粘土以外の素材を用いた瓦も存在します。

瓦屋根のメンテナンス方法は?

瓦自体は耐久性が高いため、割れていない限りそのまま使用できます

ただし、瓦を固定する下地部分が劣化している場合もありますので、定期的な点検が必要です。

劣化が見られる場合は、下地を補修する必要があります。

この場合、劣化している箇所の瓦を取り外し、下地を補修した後に再び瓦を戻すという方法でメンテナンスが行われます。

瓦屋根のメンテナンス周期は?

メンテナンスや点検は、おおよそ10年ごとの周期で行うことが推奨されます。

最初の10年間は特に修理が必要な箇所がない場合もありますが、20年や30年が経過すると、外部からは見えない下地の部分が劣化している可能性があるため、点検が重要となります。

和瓦と洋瓦の違いは?

和瓦と洋瓦は、瓦屋根に使用される材料の種類によって大別されます。
以下に和瓦と洋瓦の主な特徴を言い換えて説明します。

和瓦は、伝統的な日本家屋で一般的に使用される瓦です。

その形状は波を打ったような曲線を持ち、釉薬瓦(陶器瓦)と無釉瓦(むゆうがわら)の2つのタイプがあります。

釉薬瓦は、表面に釉薬を施しているため、光沢や色彩があります
一方、無釉瓦は釉薬を使わずに焼かれたものであり、素朴な風合いが特徴です

洋瓦は、もともと海外の住宅で使用されていた瓦であり、素焼きの無釉薬瓦です。

日本でも洋風住宅などで利用されています。

和瓦と比べると、よりシンプルな形状であり、表面には釉薬が施されていません。

このように、和瓦と洋瓦は瓦の形状や釉薬の有無などの特徴によって区別されます。それぞれの瓦は異なるスタイルの建物に適しており、その使われる環境やデザインの要求に応じて選択されます。

 

瓦屋根のリフォームは、県知事認可法人の住宅設備協同組合へ

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瓦屋根のメリットデメリット

ここでは、ご自宅に瓦屋根を採用したときのメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。

メリット①:耐久性と断熱性が高い

瓦屋根の主なメリットは、瓦自体の耐久性が非常に高く、そのためほとんどメンテナンスが不要であることです。

また、瓦屋根は空気層が多く存在するため、他の屋根材(例: ガルバリウム鋼板)と比べて断熱性が優れているという利点もあります。

メリット②:遮音性が高い

瓦屋根の空気層の多さは、遮音性の高さにも寄与しています。

他の屋根材に比べて、雨音などが響きにくいという点はメリットです。

メリット③:部分的な葺き替えが可能

もし瓦が一枚割れてしまっても、その箇所だけを取り替えることができるため、手間が少なく、経済的にも大きなメリットがあります。

デメリット①:耐震性に劣る

瓦屋根は一般的にガルバリウム鋼板の屋根などに比べると重量があり、地震時に柱や梁に負担がかかりやすく、耐震性に劣るとされています

しかし、屋根を支える構造を頑丈に作ることで、耐震性を向上させることができます。

また、かつては屋根に泥を塗ってから瓦を葺いていましたが、現在はビスを使って瓦を固定するため、屋根全体の重量は軽くなっています。さらに、瓦自体も軽量化されており、昔のイメージでの重さは誤解です。

デメリット②:地震や台風などで瓦が落ちてくる

最近の瓦屋根では、地震や台風などで瓦が飛んだり落ちたりすることはほとんど見かけませんが、20年以上前に施工された瓦屋根は落ちてくる可能性があります

現在では防災瓦が標準となっており、瓦同士の連結が強化されているため、瓦の飛散や落下を防ぐ構造となっています。

デメリット③:カバー工法には不向き

瓦屋根の場合、カバー工法という古い屋根の上に新しい屋根を被せるリフォーム方法は適していません。

なぜなら、瓦屋根では既存の瓦を再利用するため、新しい屋根を被せることが難しいからです。

また、波打った瓦の上に他の屋根材を直接被せることも困難です。

したがって、瓦屋根から他の屋根にリフォームする場合には、まず瓦屋根を取り除いてから新しい屋根に葺き替える必要があります。このため、コストが高くなる場合があります。

瓦屋根のリフォームまとめ

瓦屋根は粘土を焼いて成型したものが一般的な材料ですが、粘土以外の素材を用いた瓦もあります。およそ10年ごとの周期のメンテナンスをおすすめします。耐久性や断熱性、遮音性が高いなどの魅力がありますが、耐震性に劣ったり地震などで瓦が落ちる危険性もあります。瓦屋根は種類によって特徴や費用が異なるので、自宅にあったものを選びましょう。
いつまでも使える瓦屋根にリフォームしましょう。