TOTOのほっカラリ床とは?畳のような感触って本当?

「ほっカラリ床とは?」「滑りづらいお風呂の床はある?」などと感じた方はいますか?
お風呂のメーカーを決める際に、TOTOの「ほっカラリ床」が気になっている人は多いと思います。

今回は、TOTOのほっカラリ床について、メリットデメリットやよくある質問を徹底解説します。

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住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

TOTOのほっカラリ床とは

「ほっカラリ床」とは、一部のユニットバスに使用されるTOTOの独自商品です。

その名前通り、暖かさと速乾性を兼ね備えた床材です。非滑り加工で乾きやすい「カラリ床」を表面に採用しています。

内部は2つの断熱層で構成されており、床裏からの冷気を遮断して冬の浴室でも底冷えする心配がありません

また、クッション性もあり、畳のような感触の床なので、子供から高齢者まで安心して利用できます。

「冬の浴室の寒さが嫌い」「安全性を重視したい」という人に適している床材です。

こちらの記事では、TOTOのユニットバスの製品の特徴や費用などを詳しく解説しています。

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ほっカラリ床のメリットデメリット

ここでは、TOTO独自のほっカラリ床のメリットデメリットをそれぞれご紹介します。

メリット①:柔らかくて滑りづらい

「ほっカラリ床」は、通常の浴室の樹脂床やタイルと比べて、水はけが優れており、非常に柔らかい特性があります。そのため、滑って転倒する危険が減少し、床に膝をついて掃除をしても痛みが少ないです。

もし転倒した場合でも、ケガのリスクが最小限に抑えられます。また、お風呂マットを使用する家庭では、一般的な「マットの滑り」の心配もなくなります。

メリット②:寒い時期でも暖かい

「ほっカラリ床」は、「W断熱構造」を備えており、底からの冷気を遮断します。この構造は、上部に「断熱クッション層(内断熱)」を配置し、その下に「断熱床バン(外断熱)」を置く方式です。

W断熱構造のおかげで、冬でも浴室が快適に暖かい状態を保ちます。浴室に入ったときの「ヒヤッと感」が減少し、温度差によるヒートショックのリスクも軽減されます。

メリット③:汚れを落としやすい

「ほっカラリ床」は、特殊処理を施した「親水層(しんすいそう)」によって、汚れが簡単に落ちる特性を持っています。親水層とは、水に溶けたりなじんだりしやすい層のことを指します。

浴室では皮脂汚れや石鹸カスなどが床に付着しますが、親水層のおかげで水だけでも効果的に洗い流すことができます。

軽くこするだけで汚れが取れるため、浴室の床掃除が苦手な人でも楽に清潔に保つことができるでしょう。

デメリット①:傷がつきやすい

ほっカラリ床は柔らかな床材を使用しているため、適切な使用方法を守らないと傷がつきやすいです。

床材には『FRP(繊維強化プラスチック)』という特殊な素材が使われています。この素材は強度を持っていますが、他の樹脂床材やタイル材に比べると耐久性が劣る場合があります。

物を床に落としてしまうと、最悪の場合ひびが入る可能性もあることを忘れてはなりません。特に、硬い陶器や磁器のシャンプーボトルなどを落とさないように気を付ける必要があります。

また、風呂イスを無理に引きずると床が傷つく可能性があるため、注意が必要です。

浴室内では軽量な物を使用し、風呂イスの脚には滑り止めのゴムを取り付けるなど、床を傷つけないような工夫をしてください。

デメリット②:カビが生えやすい

床に傷や汚れが放置されていると、ほっカラリ床の速乾性が低下し、そのままにしておくとカビが発生する可能性があります。

特に、ほっカラリ床の「溝」やつなぎ目の「コーキング部分」はカビが繁殖しやすい箇所です。

この床は掃除が容易ですが、以下のような定期的なメンテナンスが必要です。

  • 入浴後にシャワーで汚れを流す
  • 換気扇を運転して浴室内を乾燥させる
  • 週に1回、柔らかいブラシで軽く磨く

デメリット③:床が浮き上がる可能性がある

一部のほっカラリ床において、床が浮いたりシワが寄ったりする事例が報告されています。

床が浮き上がる主な要因は2つあります。

ひとつは、以前の製造方法によるもので、浮き上がりやすい床が一部流通していたことが原因とされています。このケースでは、通常は不良品として認識され、無償で交換が行われることが多いようです。

もうひとつは、施工の段階での不備です。ほっカラリ床の裏に塗布する接着剤の塗りムラや、水の浸入を防ぐためのコーキング剤の施工が不十分だったことが主な原因と考えられます。そのため、浴室施工の経験豊富な業者を選び、施工を依頼することが安心です。

 

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ほっカラリ床によくある質問

ここでは、TOTOのほっカラリ床によくある質問を厳選して詳しく解説していきます。

耐久性や寿命は長い?

TOTOはほっカラリ床の耐久性に関する特定の年数の数値を公表していませんが、使用方法やメンテナンス方法によって、その耐久性は大きく影響を受けます

ほっカラリ床独特の高いクッション性は、物を落としてしまっても衝撃を吸収する役割を果たします。ただし、陶器や磁器のシャンプーボトルを誤って落とすと、破損するリスクが高まります。

同様に、足の面積が小さい風呂イスは、一点に過度の負荷がかかるため、使用を控える方が良いでしょう。

使用方法や日々の手入れによって、ほっカラリ床の耐久性は変動することを認識しておくことが重要です。

床が乾きにくくなったらどうすれば良い?

床が乾きにくい状態になる場合、換気が不十分である可能性や床に汚れがたまっている可能性が考えられます。

換気が不足している場合、浴室内の窓やドアを閉めた状態で換気扇を適切に利用しましょう。これにより、一定の空気の流れを確保し、換気効果を高めることができます。

床に汚れがたまっている場合、前述のように柔らかい毛先のブラシと中性洗剤を使用してこすり洗いを行いましょう。汚れが頑固な場合には、浴室専用のクリームクレンザーが有効です。

黒ずみやカビにカビキラーを使っても大丈夫?

ほっカラリ床に発生した「黒ずみやカビ」には、カビキラーが効果的です。

TOTOは中性洗剤の使用を勧めていますが、カビキラーを使用する際には指示された「使用時間」や「使用方法」を守れば問題ありません。

ただし、使用目的を誤るとほっカラリ床が変色したり素材が影響を受ける可能性があるため、慎重に注意が必要です。

頑固なカビ汚れには役立つカビキラーですが、使用する際は必ず指示通りの用途で使用しましょう。

TOTOのほっカラリ床まとめ

TOTO独自の機能であるほっカラリ床は、「冬の浴室の寒さが嫌い」「安全性を重視したい」という人に適している床材です。畳に似ている感触で柔らかく、断熱構造により冬でも暖かい性質を持っています。しかし、重いものを落とすと傷がつきやすく、速乾性が低下してくるとカビが生えやすくなるデメリットもあります。
TOTOのユニットバスを選ぶ際には、ほっカラリ床も一緒に導入しましょう。