水回りリフォームの相場は?3点・4点セットの費用や注意点、利用できる補助金も解説

水回りリフォームの相場は? 3点・4点セットの費用や注意点、利用できる補助金も解説

キッチンや浴室、トイレなどの水回りは、生活の快適さを大きく左右します。古くなると使い勝手が悪くなるだけではなく、漏水やカビといったトラブルの原因にもなりやすいため、一定のタイミングでリフォームを検討することが大切です。水回りのリフォームをする際、どの程度の費用がかかるのでしょうか。

本記事では、水回りのリフォームの相場や、セットリフォームの相場や注意点、水回りのリフォームに活用可能な補助金などを解説します。費用をできるだけ抑えたい方には、3点・4点のセットリフォームがおすすめです。予算内で納得のいくリフォームを目指す方は、ぜひ参考にしてください。

【この記事で分かること】

  • 水回りのリフォームの対象となるのは、キッチン・浴室・洗面所・トイレの4カ所で、使用開始から10年程度でリフォームを検討するのがおすすめ。
  • 単体でのリフォームも可能だが、セットリフォームなら費用が抑えられる可能性が高い。
  • ただしセットリフォームは設備やオプションの自由度が低く、追加費用が発生するケースもあるため注意が必要。

この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

水回りのリフォームとは?

水回りのリフォームとは、以下の箇所のリフォームを行うことを指します。

  • キッチン
  • 浴室
  • 洗面所
  • トイレ

これらの箇所は他の空間と比べて使用頻度が高いことに加え、水アカや皮脂、せっけんかす、食品かすが蓄積しやすく、汚れがこびり付きやすい場所です。加えて湿度が高く、カビが発生しやすい上、建材がダメージを受けやすいので、劣化しやすい場所でもあります。

そのため、快適に暮らすためには、定期的にメンテナンスを行い、必要に応じてリフォームを行うことが大切です。

水回りリフォームを検討すべきタイミング

水回り設備の耐用年数は10年〜15年とされています。使用開始から10年を超えたころが、リフォームを検討し始める目安です。

15年以上使用している場合、表面上はきれいで機能的にも問題がないように見えても、内部では劣化が進んでいるケースが多く見られます。劣化が進行しすぎるとリフォーム費用が高額になることがあるため、10年を目安にリフォームを検討するのがおすすめです。

【設備別】水回りのリフォームの費用相場

ここからは、空間別に水回りのリフォームの費用相場を見ていきましょう。

キッチン

どの程度リフォームを行うかによっても費用が変動しますが、キッチンリフォームの相場は、50万~200万円です。

例えば、レイアウトはそのままシステムキッチンを交換する場合は50万~100万円、壁付けキッチンを対面式キッチンに交換する場合は、55万~200万円かかるとされています。キッチンが小規模な場合や、既存の間取りを生かしたリフォームの場合は、費用が抑えられる可能性も高いです。

浴室

浴室リフォームの相場は、ユニットバスか在来工法かによって異なります。ユニットバスとは、工場で製造されたパーツを現場で組み立てる規格化された浴室のことです。一方、在来工法の浴室は、住宅ごとに設計され、モルタルやタイルを用いて仕上げる、昔ながらの木造住宅の施工方法を指します。

例えば、現在ユニットバスの浴室を新しいユニットバスに交換する場合の費用目安は、50万~150万円です。在来浴室からユニットバスに交換する場合は、65万~150万円、在来浴室から新しい在来浴室に交換する場合は、50万~200万円かかるとされています。

洗面所

洗面所のリフォーム相場は10万~70万円です。

シンプルなユニット洗面台への交換や、壁紙・床材のみの交換であれば、20万円未満でできることもあります。洗面台の交換と内装リフォームを両方行う場合は20万~50万円、より高いグレードの洗面台への交換やバリアフリー化、収納棚の設置などを行う場合は、50万円以上かかることが多いです。

洗面台は一般的に浴室とつながっているため、見た目だけではなく、湿気対策を考慮したリフォームを行うことが大切です。

トイレ

トイレのリフォームの相場は、30万~60万円とされています。

リフォーム費用を左右する要素は、本体の種類やグレードなどです。加えて、洋式から洋式への交換か、和式から洋式への交換かによっても料金が変わってきます。一般的に後者の方が費用がかかりやすいです。

なお、一般的にマンションの方が戸建てよりも、リフォーム費用が抑えられる傾向にあります。

水回りはセットリフォームがお得

設備ごとの水回りのリフォーム費用は前述した通りですが、費用を抑えたいのなら、セットリフォームがおすすめです。

セットリフォームとは、複数の水回りのリフォームを同時に行うセットプランを指します。キッチン・浴室・洗面所・トイレの中から3カ所をリフォームする3点セット、もしくは4カ所全てをリフォームする4点セットが用意されているケースが多いです。

3点セットでも4点セットでも、各空間をそれぞれ単体でリフォームするよりも、リフォーム総額を抑えられます。以下でセットリフォームがお得な理由を見ていきましょう。

仕入れ値が抑えられるため

セットリフォームがお得なのは、同じメーカーから各設備をまとめて仕入れることで、仕入れ値を抑えられるためです。施工会社は価格交渉をしやすくなり、メーカー側も値引きに応じる可能性が高くなります。

また、メーカーが自社製品の販促を目的として、単体リフォームよりも割安なプランを用意し、実績のある施工会社にセット販売しているケースもあります。

人件費や養生費を抑えられるため

それぞれの空間を別々のタイミングでリフォームすると、そのたびに作業員の手配や現場の養生、諸経費が必要になります。一方、セットリフォームであればこれらを一度でまとめて行えるため、余計なコストを抑えることができます。

3点・4点セットリフォームの費用相場

3点・4点セットリフォームの費用相場をそれぞれ見ていきましょう。

3点セットリフォーム

前述した通り、3点セットリフォームはキッチン・浴室・洗面所・トイレの中から3カ所を組み合わせたプランです。プラン内容は施工会社によって異なりますが、浴室が含まれているケースが多い傾向にあります。

戸建てマンション
キッチン・浴室・トイレ80万~180万円70万~180万円
浴室・トイレ・洗面所85万~135万円90万~135万円
キッチン・浴室・洗面所80万~185万円80万~185万円

どの組み合わせにするかで費用は異なりますが、それに加えて、製品のグレードによっても費用は変動します。プラン内容と各リフォームの単体価格を確認し、総額を比較すると良いでしょう。

4点セットリフォーム

4点セットリフォームの費用相場は、戸建ての場合で120万~200万円、マンションの場合で108万~190万円です。

ただし3点セット同様、上記はあくまで目安であり、実際の費用はプランによって異なるので、詳細を確認して単体リフォームの総額と比較してみてください。

水回りのセットリフォームをする際の注意点

セットリフォームを検討している方は、これからご紹介する2つの注意点を押さえておきましょう。

設備を自由に選択できない

多くの場合、セットリフォームでは施工会社によってあらかじめ設備が決められています。そのため、空間ごとに製品やメーカーを自由に選べず、単体でリフォームする場合と比べて希望を反映しにくいというデメリットがあります。

いくつかのオプションが用意されている場合もありますが、単体リフォームと比べると、選択肢が限られています。

含まれるのは原則「設備の入れ替え」のみ

セットプランに含まれるのは、原則設備の入れ替えだけとなっています。そのため、レイアウトの変更や下地の補修工事などが必要になる場合は、別途費用が発生するのが一般的です。

後々想定外の出費が生じないよう、事前にご自宅のリフォームがセットプランの範囲で対応可能か、追加費用が発生する場合は、どの程度費用がかかるのかを確認しておきましょう。

水回りのセットリフォームが向いている方の特徴

セットリフォームに適しているのは、設備に強いこだわりを持たない方です。前述した通り、セットリフォームは交換する設備があらかじめ決められています。そのため「キッチンは絶対このメーカーが良い」「設備ごとに製品やグレードを細かく選びたい」といった希望がある方にはあまり向いていません。

また「製品やオプションを選ぶ手間を減らしたい」という方にも、セットリフォームはおすすめです。単体でリフォームをする場合には、豊富な製品やオプションから選べますが、セットリフォームなら選択肢が少ない分、迷う心配がありません。

このような条件に当てはまる方であれば、コストを抑えつつ、水回り全体を効率的にリフォームできるでしょう。

水回りのリフォームに活用可能な補助金

水回りのリフォームでは、一定の条件を満たせば補助金を利用できます。条件に合致する場合は利用して、リフォームにかかる費用を抑えましょう。

子育てグリーン住宅支援事業

子育てグリーン住宅支援事業は、国土交通省と環境省が実施している補助金制度です。対象となるリフォーム工事は、省エネを目的とした「必須工事」と、子育て対応・防災性向上・バリアフリー対応などを目的とした「任意工事」があります。

2つ以上の必須工事を行うと補助金の対象となり、併せて実施する任意工事の費用についても補助を受けられる仕組みです。補助金額は、必須工事3カテゴリー全てを実施した場合で上限60万円、2カテゴリーの場合は上限40万円となっています(※)。

なお、事業名に「子育て」と付いていますが、条件を満たしていれば子どもがいない家庭も対象です。

※参考:子育てグリーン住宅支援事業.「リフォーム」

介護保険の住宅改修費

在宅介護を目的として水回りのリフォームを行う場合、介護保険が利用できます。介護保険を利用すると、リフォームにかかった費用の7~9割(上限20万円)を受け取ることができます(※)。

水回りの場合、和式トイレから洋式トイレへの交換などが対象です。滑りにくい床や手すりの取り付けなどが対象になる場合もあるので、詳しくはお住まいの自治体にご相談ください。

※参考:厚生労働省.「介護保険における住宅改修」

水回りのリフォームで後悔しないためのポイント

最後に、水回りのリフォームで後悔しないために押さえておくべき3つのポイントを解説します。

実物を見て決める

水回りのリフォームで後悔しないためには、設備を実際に見て選ぶことが大切です。カタログやメーカーのWebサイトで見た目やスペックは確認できますが、使い勝手の良さは実際に触って見ないとわからない場合があります。そのため、契約前にメーカーのショールームなどで実物を確認しましょう。

耐久性やメンテナンスのしやすさを重視する

耐久性やメンテナンスのしやすさを重視することも、水回りのリフォームをする際には重要です。どんなにデザインが優れていても、耐久性が低ければ短期間で修理や交換が必要になります。

また、水回り設備は頻繁に使用するため、メンテナンス性が低い製品を選ぶとあっという間に汚れがたまってしまう恐れもあります。水回りは湿気が多いからこそ、ステンレス性のフレームを使用していたり、特別な表面加工がされていたりするカビに強い製品を選ぶことも大切です。

デザイン性だけではなく、耐久性やメンテナンス性にも配慮することが、快適な暮らしを実現するポイントです。

実績豊富な業者を選ぶ

水回りのリフォームで後悔しないためには、実績豊富な業者を選びましょう。単体でもセットリフォームでも、水回りのリフォームにはそれなりにお金がかかります。業者の質が悪ければ、いくら良い設備を選んでも、施工不良が起こるかもしれません。

業者のWebサイトや口コミを参考にし、実績が豊富で信頼できる業者を選ぶことが大切です。複数の業者を比較し、契約前に工事内容の説明が丁寧かどうか、アフターフォローが充実しているかどうかもしっかりと確認しましょう。

水回りのリフォームなら住宅設備協同組合におまかせ!

使用頻度が高く、汚れがたまりやすい水回りは、使用開始から10年程度を目安にリフォームすると良いとされています。デザインや機能性にこだわりたい方には単体リフォーム、費用を抑えて効率的に進めたい方にはセットリフォームが適しています。

またリフォーム内容によっては、補助金制度を利用できる場合もあるため、活用できる制度がないか確認してみると良いでしょう。

これまでに10万件の施工実績がある住宅設備協同組合は、工事費が全てコミコミの明確な料金形態となっています。一流メーカーの水回り設備を取りそろえており、毎週リフォーム相談会も実施中です。東京・神奈川・大阪・兵庫で水回りのリフォームをご検討中の方は、ぜひ住宅設備協同組合にご相談ください。