【2023年】給湯器品薄&値上げの原因と納期の目安

給湯器は、お湯を沸かすのに欠かせない存在です。「給湯器が急に壊れてしまった」「給湯器の交換がしたい」などと考える人は多いのではないでしょうか?
現在、給湯器が品薄で、各メーカーでガス給湯器の在庫がなくて、施工ができないという状況が起こっています。

今回は、給湯器の品薄の原因について、工事費用や耐用年数などのポイントを厳選して徹底解説します。

この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

給湯器が品薄の原因

ここでは、給湯器が品薄の原因についてを解説していきます。

東南アジアでの部品製造遅延

給湯器メーカーは主に東南アジアから部品を調達しており、2021年7月から9月末までの間、ベトナムやラオスの工場がロックダウンになったため、部品の製造が停止しました

この影響で、国内で最終的に組み立てをしている給湯器には部品不足が生じ、製造ができなくなってしまいました。

コンテナの不足

コンテナとは、荷降ろしや積み替えを行わずにスムーズな出荷、保管、取扱いができるように設計された強度のある大型のボックスです。

現在、世界的に船舶用コンテナが不足しており、中国の輸出の回復と欧米諸国での巣ごもり消費の増加に伴い、輸送量が増大しています。

このため、コンテナの回転率が急激に悪化しました。

コンテナは世界中の港で再利用されるため、アメリカで大量のコンテナが滞留することで、コンテナの不足が生じたというわけです。

半導体の不足

現在、コロナの影響により、世界的に半導体が不足しており、その結果、給湯器が不足しています。

半導体とは、多くの家電製品や電装品に不可欠な重要な物質です。
半導体は、シリコンなどの物質に電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」の中間の性質を持つ材料や物質のことで、これらは電装基盤などに使用されます。

たとえば、エアコンの温度センサーや炊飯器の火力制御にも使用されます。
その他にも、パソコン、スマートフォン、テレビ、洗濯機、冷蔵庫、銀行のATM、電車、車、医療機器などに広く使用されています。

現代社会において、半導体なしでは暮らしていくことができません。
もちろん、給湯器にも半導体が使用されています。

給湯器の交換にかかる費用

ここでは、給湯器の交換リフォームにかかる費用や、お風呂と同時にリフォームする際の費用を解説していきます。

給湯器の価格と値上げ

給湯器を交換する際の費用の相場は、10~20万円となっており、2022年と比べて2023年の給湯器交換費用は5000円〜1万円程度高騰しています。理由は、給湯器メーカー全4社(リンナイ・ノーリツ・パーパス・パロマ)が材料費の高騰を理由に、給湯器本体の価格を値上げしたためです。

給湯器交換費用の内訳の給湯器本体、リモコン、工事費用が内訳となりますが、費用に最も差が出るポイントは給湯器の機能差となっています。機能別の給湯器の費用相場一覧は以下のようになります。

種類費用相場
給湯専用タイプ5~7万円
オートタイプ10~13万円
フルオートタイプ15~23万円

給湯専用タイプ
最近ではあまり給湯専用タイプのガス給湯器を選ぶ方が少なくなってきました。給湯専用タイプは、手動で湯はりをするもので、オートタイプやフルオートタイプのガス給湯器と違って、給湯栓からお風呂のお湯が出ます。また、初期費用や光熱費の低減が最大のメリットといえるでしょう。

フルオートタイプ追い焚き可能
フルオートタイプは最も売れているガス給湯器です。給湯、追いだき、保温、足し湯の全てが自動ででき、設定した温度のお湯にいつでも入ることが出来ます。少しでも費用を節約したい方には、フルオートタイプではなく、追い焚き機能がないオートタイプをおすすめします。

給湯器とお風呂を同時にリフォームする際にかかる費用は?

給湯器とお風呂全体をリフォームする場合の平均相場は、70万円から160万円程度です。
ただし、この金額はグレードや工事の内容によっても変動します。

さらに、ユニットバスを交換する場合には、ユニットバスの本体価格によっても費用が変わってきます

参考|お風呂のリフォームにかかる費用の記事

給湯器の耐用年数

耐用年数とは、製品や設備の品質や使用状況によって異なり、正常に機能し続ける期間を指します。

ここでは、給湯器の耐用年数や長持ちさせる方法をご紹介します。

給湯器の耐用年数(寿命)は?

ガス給湯器の寿命・耐用年数は、およそ10年程ですが、前兆がなく突然壊れることもあります。

古い給湯器の場合、新しい給湯器に比べて光熱費が高くついてしまう場合があるため、早めの点検と交換を検討してみてはどうでしょうか。

ユニットバスとガス給湯器の寿命がどちらも迎えている場合は、いつ壊れてもおかしくないため、一緒にリフォーム・交換をおすすめします。

給湯器の耐用年数が切れるとどうなる?

給湯器の寿命が切れると、異音の発生や温度の調整がうまくできなくなる可能性があります。

また、ガスなどの嫌な匂いや給湯器本体から水漏れを起こす危険性もあります。

故障から事故につながる場合があるので、早めの交換をお勧めします。

給湯器やユニットバスの寿命を長持ちさせる方法

ユニットバスや給湯器は日常的に使うかと思います。また、水回りであるため、他の場所より汚れやすく、清潔な状態を保つのが難しいです。
そのため、定期的なメンテナンスと毎日のお手入れを行うことが重要です。

  • ガス給湯器のメンテナンス
    ガス給湯器は日ごろの状態確認が重要です。ガス漏れや水漏れがないかや使用中の炎の状態は正しいか、排気筒が壊れていないかなど、故障や経年変化の異常がないかを確認しましょう。
  • 日々の掃除・手入れ
    どのくらい掃除をしているかによってユニットバスの寿命は変わってきます。中でも絶対に行ってほしいことが、カビの発生を防ぐため、壁や床に付着したシャンプーや石鹸の残りを流すことです。また、水分も原因となってしまうため、水滴もきれいにふき取るとかなり寿命を延ばせます。
  • コーキングのメンテナンス
    コーキングは、掃除をしていてもカビが発生してしまうことがある上、そのカビを除去するのも困難です。傷んでしまうと、水が内部に入り込み、大きなトラブルになります。そのため、劣化が始まる10年を過ぎたころに早めの交換をおすすめします。

給湯器の品薄の原因まとめ

現在、お湯を沸かすことのできる給湯器は品薄になっています。部品製造の遅延、コンテナや半導体の不足が原因と考えられています。
耐用年数はおよそ10年前後ですが、急に給湯器が壊れる前に、計画を立ててリフォームを検討しましょう。