遮熱塗料の効果や費用は?冬場は意味がないって本当?

「暑い夏場に涼しい環境を保ちたい」「エアコンが原因で電気代が上がってしまった」などと思った方は多いのではないでしょうか?そんな方々には、外壁や屋根に遮熱塗料を施工することをおすすめします。遮熱塗料を屋根や外壁に塗ることで、太陽光や熱を反射させることができ、室内の温度上昇を抑えることができます。

今回は、遮熱塗料の寿命や施工費用、外壁や屋根に施工した際のメリットデメリットを徹底解説します。

この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

遮熱塗料の寿命は?

ここでは、遮熱塗料についてや耐用年数(寿命)をご紹介していきます。

遮熱塗料とは

遮熱塗料は、太陽光による熱の影響を減らし、屋根や外壁の温度上昇を防止する塗料です。

この塗料を使用することで、夏の室内の温度を快適に保つことができます

屋根に遮熱塗料を塗布することにより、屋根表面温度を最大で15〜20度低下させることができ、省エネ効果や電気代の削減につながる可能性があります。

遮熱塗料の耐用年数

遮熱塗料の耐用年数は、通常10〜20年程度であることがほとんどです。

これは一般的な塗料に比べて1.5〜2倍長く、塗装後の手間を考慮するとメンテナンスが容易になります。

遮熱塗料にかかる費用

ここでは、遮熱塗料を外壁や屋根に施行する際にかかる費用を解説します。

遮熱塗料にかかる費用の相場

遮熱塗料の費用相場は、1平方メートルあたり3,500円から5,000円です。

30坪の住宅の場合、塗装する面積によって異なりますが、一般的には52万円から75万円程度が必要となるでしょう。

遮熱塗料の製品と特徴

塗料名(社名)実勢価格(1㎡あたり)特徴
サーモアイSi(日本ペイント)3,120~5,090円弱溶剤系(油性)塗料に対応できる業者は多く、また色のバリエーションも豊富で、約40色が用意されています。
クールタイトSi(エスケー化研)3,100~4,060円弱溶剤系(油性)塗料で、金属屋根用の防錆工法があります。
スーパーシャネツサーモSi(アステック)2,700~3,600円弱溶剤系(油性)塗料で、屋根の色あせを起こしにくい特徴があります。
ガイナ(日進産業)3,600円~寒さ対策も同時にできるが、そのため価格が高めに設定されています。

遮熱塗料以外の外壁リフォームにかかる費用

遮熱塗料以外にも様々な種類の塗料があります。
ご自宅の環境に合う塗料を選ぶことが大切です。

地域やリフォーム業者によっても価格が左右されるため、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。

こちらの記事では、遮熱塗料以外の塗料の特徴も分かりやすく解説しています。

外壁塗装の工事費用と塗料ごとの価格を比較|2023年版

 

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遮熱塗料のメリットデメリット

ここでは、遮熱塗料のメリットデメリットをそれぞれ詳しく解説していきます。

メリット①:夏場の室内温度が快適に保たれる

遮熱塗料は、夏の暑さの原因である太陽光を反射するため、室内の温度を快適に保つ効果があります

このため、猛暑のような日でも、室内に与える影響は軽減されます。

遮熱塗料を施すことで、室内の温度は最大で2〜3度低下するでしょう。

この温度差でも、人間の体感温度は涼しく感じられます。そのため、暑い夏でも快適に過ごせることができます。

メリット②:電気代の削減

遮熱塗料を施すことによって、室内温度が低くなり、冷房の頻度を減らすことができます

そのため、電気代を削減する可能性が高まります。

実際、室内温度が1度下がると、約10%の電気代を節約できると言われています。

また、遮熱塗料は室温の上昇を抑え、冷房の使用量を減らすことができるため、省エネ効果も期待できます。

メリット③:熱による劣化を防げる

遮熱塗料には、建物の外壁や屋根の劣化を防ぐ効果もあります

建材は太陽光などの熱によって劣化が進みやすく、耐用年数が短くなることがあります。

しかし、遮熱塗料は光を反射して表面温度の上昇を抑えるため、建材に与える熱によるダメージを軽減することができます。

建物の外観を美しく保ちつつ、長期的な耐久性も確保することができます。

デメリット①:冬場の保温効果がない

基本的に、遮熱塗料には冬場の保温効果はありません

遮熱塗料は、外部からの熱を室内に伝えにくくする効果がありますが、逆に室内からの熱を外に逃がすことはできません

そのため、遮熱塗料は主に暑い夏に向いている塗料といえます。

例えば、北海道や東北地方など、冬が長く寒い地域においては、遮熱塗料の効果を活かすことができず、保温効果が期待できる他の種類の塗料を選ぶことが望ましいでしょう。

デメリット②:コストが高い

遮熱塗料は一般的な塗料に比べて価格が高い傾向にあります

例えば、1平方メートルあたりの価格で比較すると、安価なシリコン塗料が約2,000円程度であるのに対し、遮熱塗料は約4,000〜5,000円と高価です

しかしながら、遮熱塗料は耐久性に優れており、一般的な塗料よりも2〜3倍の耐用年数を持ちます

そのため、長期的な視点から見れば、遮熱塗料を使用することでメンテナンスの手間や費用を削減することができ、結果的に経済的になることがあります。

デメリット③:表面が汚れると効果が落ちる

遮熱塗料は、塗装面が清潔であるほど効果が高くなります

もし表面が汚れていると、光を反射しにくくなって遮熱効果が低下してしまいます。

ただし、定期的に塗装面を洗浄することで、遮熱効果を維持することができます。

遮熱塗料まとめ

ご自宅の外壁や屋根に遮熱塗料を施すことによって、夏場の室温を適度に保ってくれたり、エアコンを使わずに済むため電気代の削減になったりします。しかし、初期費用が高かったり、効果が落ちやすいデメリットもあります。それらを考慮しながらリフォームを検討しましょう。
業者に依頼する場合は、しっかりと計画を立てて、ご希望に合ったプランを提案してもらいましょう。
年中快適な家にするために、外壁や屋根に遮熱塗料を施行しましょう。