お風呂の寿命は何年?買い替え時期のサインとメンテナンス方法を解説

お風呂は毎日使う場所だからこそ、知らないうちに少しずつ劣化が進んでいます。「掃除をしても汚れが落ちにくい」「お湯が冷めやすくなった」といった変化を感じたら、お風呂の寿命サインかもしれません。お風呂の寿命は、どのように見極めればよいのでしょうか。

本記事では、お風呂の一般的な寿命年数や、買い替えが必要な寿命サイン、お風呂を長持ちさせるメンテナンス方法などを分かりやすく解説します。まだまだ使えるお風呂でも、リフォームによってメリットが得られることもあります。お風呂の寿命が気になっている方やリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

【この記事で分かること】

  • お風呂の平均寿命は15年〜20年だが、適切な掃除やメンテナンスができていないと、それより早く不具合が出ることがある。
  • 頑固なカビやサビの発生、コーキングの劣化、改善しない排水口のにおいなどは、お風呂の寿命サイン。
  • お風呂は定期的に点検をして、必要に応じて修繕・リフォームを行うことで、費用を抑え、水漏れリスクも軽減できる。
この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

お風呂の平均寿命は15年〜20年

一般的にお風呂の寿命は、15年〜20年といわれています。

ただし、寿命は使用頻度や日頃のお手入れ状況などが影響します。掃除を怠っていたり、適切な換気ができていなかったりすると、15年よりも早いタイミングで寿命を迎えるケースも珍しくありません。

また、お風呂の種類を大きく分けると、昔ながらの在来浴室と近年主流のユニットバスがあります。一概にはいえませんが、一般的にはユニットバスの方が、早く劣化が進んでしまいやすいとされていて、早ければ10年程度で交換が必要になることもあります。

お風呂の寿命サインをチェック!交換が必要なタイミングとは?

では、どのようなサインが見られたら、お風呂は寿命を迎えているのでしょうか。ここからは、交換が必要なタイミングの目安となるお風呂の「寿命サイン」をご紹介します。

カビが取れない

カビが取れない場合、お風呂が寿命を迎えている可能性があります。

一般的には、発生したカビは、コツを押さえて掃除すれば、ある程度は取り除くことができます。しかし、強力なカビ取り洗剤を使っても除去できない場合は、内部まで繁殖が進んでいる可能性が高いため、寿命を迎えていると考えた方が良いでしょう。

掃除をして一時的にカビが取れても、すぐに同じ箇所にカビが発生する場合も、内部までカビの繁殖が進んでいる可能性が高いです。また、浴室の換気扇の性能が低下し、しっかり換気できていないことで、カビが発生しやすくなっている可能性もあります。

カビはアレルギーや健康被害を引き起こす原因にもなるため、この状態に陥っている場合は、早めのリフォームをおすすめします。

サビが進んでいる

サビが進んでいることも、お風呂が寿命を迎えているサインです。

通常サビの場合も、それほどひどくない状態なら、サビ取り剤を使って落とすことができます。しかし、掃除をしてもサビが落ちない場合、内部までサビが進んでいるかもしれません。

また、一見見える箇所には目立つサビがなくても、浴室の壁や床、浴槽などにヒビが発生し、内部に水が浸入して、見えないところでサビが起こっていることもあります。この場合、内部からサビが出てきて、床や壁などに付着するケースもあるため注意が必要です。

サビが進んで内部が膨らむと、そこから水漏れが起こるリスクもあります。

コーキングが劣化している

お風呂の寿命サインの一つに、コーキングの劣化があります。

コーキングとは、浴槽や壁、床などのつなぎ目を埋めている樹脂製のパーツのことです。このコーキングがひび割れたり剥がれたりすると、そこから内部に水が浸入し、腐食や水漏れを引き起こす恐れがあります。

また、湿気や腐食が進行した箇所にはシロアリが発生しやすくなります。シロアリが建材を食べると、家の構造部分にダメージが生じ、住宅の強度が低下して住めなくなるかもしれません。

コーキングは普段あまり目立たない部分ですが、定期的に劣化のサインがないかの確認が大切です。コーキングにカビが発生している場合も、劣化を疑いましょう。

排水口が臭い

排水口のにおいがなかなか取れない場合も、お風呂の寿命サインの一つです。

小まめに掃除やメンテナンスをしているのに、下水のようなにおいが改善しない場合は、「排水トラップ」が劣化しているかもしれません。

排水トラップは、下水のにおいが浴室内に上がってこないようにするための部品で、水の封じ込めによってにおいを防ぐ仕組みになっています。排水トラップが劣化すると、下水のにおいを水で封じ込められず、浴室内に下水臭が漂うことがあるのです。

また、長年の使用によって、皮脂汚れや石けんかす、髪の毛などが排水管の奥に蓄積し、内部で悪臭を放っているケースもあります。掃除では取り切れない汚れがこびりつくと排水の流れが悪くなるケースも多いです。

パーツの製造・販売が終了している

お風呂のどこかに破損や劣化が生じ、パーツ交換をしようとしても既に製造や販売が終了している場合は、お風呂が寿命を迎えているサインといえるでしょう。

お風呂の各パーツには、メーカーによって製造・保管の期限が定められています。期限を過ぎても在庫があれば販売されることはありますが、保管期限を過ぎると販売自体が終了し、入手が困難です。

このような状況では、修理や交換ができず、根本的な改善ができないため、お風呂全体のリフォームや交換を検討すべき時期といえます。

お風呂は定期的に点検するのがおすすめ

お風呂の寿命サインは前述した通りですが、サインがなくても、定期的に点検するのがおすすめです。

ここからは、お風呂の定期的な点検をおすすめする理由を解説します。

劣化が進めば進むほど費用が高額になる

お風呂の定期的な点検をおすすめする理由の一つは、劣化が進むほど修理費用が高額になるためです。

毎日小まめに掃除をしていても、使用を続ける以上、お風呂は少しずつ確実に劣化していきます。一見きれいに見えても、内部では目に見えない劣化や腐食が進行している場合も少なくありません。

早い段階で不具合に気付けば、簡単な修繕で済ませられる可能性があります。また、リフォームが必要な場合でも、部分的な工事で対応できることが多く、費用を抑えられるかもしれません。

お風呂が完全に壊れると、修繕やリフォームが終わるまで使えない期間が発生します。そうした不便や追加費用を防ぐためにも、早めの点検・対応を心掛けることが大切です。

水漏れのリスクを抑えられる

水漏れのリスクを抑えられることも、お風呂の定期的な点検がおすすめな理由の一つです。

前述の通り、サビの進行やコーキングの劣化が起こると、水漏れのリスクが高くなります。水漏れは見えないところで起こりやすいため、気付かずにいると内部が腐食し、シロアリの餌食になる可能性も高くなります。

お風呂の定期的な点検をすれば、水漏れ箇所を早期に発見できるため、必要に応じた対処ができます。

お風呂のリフォームをするメリット

点検をして、もし何らかの不具合や劣化が見つかったのであれば、リフォームをするのがおすすめです。

ここからは、お風呂のリフォームをするメリットを解説します。

メンテナンスが楽になる

お風呂のリフォームをすると、メンテナンスが大幅に楽になります。

近年のユニットバスは、従来のタイプと比べて汚れにくく、お手入れしやすい設計に進化しているのが特徴です。浴槽だけでなく、床・排水口・ドアなどにも汚れが付きにくい加工が施されており、掃除の負担を大幅に軽減できます。

「掃除が大変」「カビがすぐ生える」といった悩みも解消しやすく、清潔で快適な空間を長く保てるようになるでしょう。

光熱費の節約になる

お風呂のリフォームには、光熱費を節約できるメリットもあります。

リフォームを検討している方の中には、「費用が高い」と感じて、踏み切れずにいる方もいるかもしれません。確かに、リフォーム時にはまとまった費用がかかります。

しかし、近年のお風呂は省エネ性能が向上しているため、毎月の光熱費は安くなる可能性が高いです。長期的に見れば、大幅な節約効果が得られるかもしれません。

ヒートショックのリスク軽減につながる

ヒートショックのリスクを軽減できることも、お風呂のリフォームをするメリットです。

ヒートショックとは、急な温度変化によって血圧が大きく変動し、失神や心疾患などを引き起こす現象を指します。一昔前のお風呂は、気密性や断熱性が低い傾向にあるため、冬場にヒートショックが起こりやすい環境になりがちです。

最近のお風呂は気密性・断熱性が向上し、空間を暖かく維持しやすくなっているため、ヒートショックのリスクを軽減できます。身体や髪の毛を洗っている最中に身体が冷える心配もなくなるため、快適なバスタイムを楽しめるでしょう。

お風呂を長持ちさせるメンテナンス方法

せっかくお風呂をリフォームしたら、できるだけ長く快適に使いたいものです。冒頭で説明した通り、お風呂は毎日使う場所だからこそ、お手入れの仕方や習慣によって寿命が大きく変わります。

ここからは、お風呂を長持ちさせるために意識したいメンテナンス方法をご紹介します。

毎日簡単に掃除をする

お風呂を長持ちさせるためには、簡単でよいので毎日掃除をしましょう。

毎日の掃除に適したタイミングは、浴室全体が温まっている入浴後です。汚れが落ちやすい状態になっているため、手早く浴槽や蛇口周りなどをスポンジで優しく洗い、壁や床にシャワーをかけて、皮脂汚れや石けんかすを洗い流しましょう。

この手間を加えるだけで汚れの蓄積を防ぎ、お風呂を清潔な状態に保ちやすくなります。

定期的に徹底した掃除を行う

毎日の掃除に加えて、定期的に徹底した掃除を行うことも大切です。

週1回または2回、汚れがたまりやすい排水口や浴槽を中心に、浴室全体の徹底的な掃除で、毎日の掃除では取り切れない汚れを落とせます。それに加えて、月1回または2回の頻度で、換気扇や天井など、普段の掃除では手が回らない箇所の念入りな掃除で、さらにお風呂が長持ちしやすくなります。

小まめに換気する

お風呂を長持ちさせるためには、小まめな換気も欠かせません。

湿気が多いお風呂は、換気を適切にしなければ、すぐにカビが増殖します。湿気は設備の劣化の原因にもなるため、お風呂の寿命を伸ばすには、換気が欠かせません。

入浴後は必ず換気を行いましょう。また、扉を締め切らず、少しだけ開けておくだけでも湿気が逃げやすくなります。リフォームで24時間換気システムを付けるのも効果的です。

お風呂に入っていないときはふたを閉める

お風呂に入っていないときに、ふたを閉める習慣を作るだけでも、お風呂の寿命を延ばせる可能性があります。

浴槽にお湯がたまっている状態でふたを開けたままにしていると、浴室全体に蒸気が広がり、カビやサビが生えやすくなってしまいます。お湯をため始める際にふたをしておき、入浴後も次の人が入るまでふたを忘れずに閉めましょう。

最後の人が入浴したら、すぐお湯を抜き、水切りワイパーで、浴槽と壁、床などの水を取り除くと、水あかを防止できます。

お風呂は寿命を迎える前に修繕・リフォームがおすすめ

お風呂の寿命は、15年〜20年といわれています。使用開始からこれぐらいの期間がたつと、さまざまな寿命サインが目立つようになりやすいです。また、目立つサインがなくても、見えないところで劣化が進んでいる恐れがあります。大掛かりな工事を避け、費用を節約するためには、定期的な点検を行い、寿命を迎える前に、必要に応じた修繕やリフォームを行いましょう。

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