
「内窓を設置したい」「部屋を暖かくしたい」「車通りが多いため、防音性の高い窓にしたい」などと考える人は多いのではないでしょうか?
ご自宅の窓の断熱性・防音性を高めたい方には、内窓(二重窓・二重サッシ)へのリフォームがおすすめです。
今回は、内窓の取り付けリフォームについて、工事費用だけでなく、メリットや工事期間も徹底解説します。
現在利用できる補助金制度についてもご紹介しておりますのでぜひ参考にしてください!

住宅設備協同組合
東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3463号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。
内窓(二重窓・二重サッシ)とは

内窓とは、既存の窓の室内側に、もう一つ窓を設置したものです。「二重窓」「二重サッシ」「インナーサッシ」とも呼ばれ、一般的にはいずれも同じものを指します。
既存の窓と内窓の間に空気層ができることで外気の影響を受けにくくなり、窓の断熱性が高まります。また、窓が二重になるため、外から入る音や室内から漏れる音を軽減する防音効果も期待できます。
商品によって、引き違い窓や内開き窓、FIX窓などの種類があります。フレームの色やガラスの種類も複数用意されているため、既存の窓や室内の雰囲気に合わせて商品を選ぶことが可能です。
なお、内窓と「複層ガラス」は異なります。内窓は既存の窓の室内側にもう一つ窓を設置するものですが、複層ガラスは2枚以上のガラスを組み合わせ、その間に空気層などを設けたガラスのことです。内窓に複層ガラスを使用する場合もあります。
内窓(二重窓・二重サッシ)リフォームの費用相場と工期
ここでは、内窓(二重窓・二重サッシ)のリフォーム費用と工期について解説していきます。
内窓の設置にかかる費用
内窓の設置費用は、窓1か所あたり約5~15万円が目安です。
費用には主に商品代」「工事費」が含まれます。ただし、窓の大きさやガラスの種類、設置場所の状況などによって金額は異なります。
キッチンやトイレ、洗面所などにある小窓は、1か所あたり約5~10万円、腰高窓は約8~15万円、リビングなどの掃き出し窓は約10~20万円が目安です。また、高性能なサッシや窓ガラスを採用すると値段が上がり、1か所あたり20万円を超えるケースもあります。
内窓の設置は、国や自治体による補助金・助成金の対象になる場合があります。制度を利用できれば自己負担額の軽減が可能です。詳しくは後述する「補助金・助成金を活用する」で確認してください。
リフォーム費用でお悩みの方は、以下の最新情報をぜひ併せてご確認ください。
内窓の設置費用を左右する要因と追加費用
内窓の設置費用は、窓の大きさやタイプ、ガラスの種類、施工条件などによって変わります。窓の面積が広いほど使用する部材が増えるため、小窓よりも腰高窓、腰高窓よりも掃き出し窓のほうが高くなるのが一般的です。また、2枚建てよりも3枚建て・4枚建てのほうが、商品代も高くなる傾向があります。
ガラスは、単板ガラスよりも複層ガラスやLow-E複層ガラス、防音合わせガラスなど、性能の高い製品ほど価格が上がります。ガラスごとの特徴や選び方については、後ほど詳しく解説します。
また、窓枠の奥行きが足りず「ふかし枠」を使用する場合や、カーテンレール・ブラインドの移設が必要な場合は、部材代や施工費が追加されることがあります。特殊な形状の窓や資材の搬入に手間がかかる住宅でも、別途費用が発生する可能性があります。
特に、エレベーターがないマンションや近くに駐車スペースがない現場では、搬入費や駐車料金が加算される場合があります。見積もりを確認する際は、商品代と基本工事費だけでなく、オプション部材や搬入費などが含まれているかも確認しましょう。
内窓の設置にかかる工期の目安
内窓の設置にかかる時間は、窓1か所あたり約1時間が目安です。
内窓のリフォームは、既存の窓の室内側に新しい窓を設置するため大がかりな工事を必要とせず、比較的短時間で終わります。
ただし、窓の大きさや設置場所の状況によって施工時間は異なります。複数箇所の施工を行う場合は、より時間がかかるのでご注意ください。
内窓に使うガラスの種類と選び方
内窓に使用するガラスには、単板ガラスや複層ガラス、Low-E複層ガラス、防音合わせガラスなどがあります。ガラスによって断熱性や遮熱性、防音性、費用が異なるため、部屋の悩みや設置目的に合わせて選ぶことが重要です。
| 種類 | 特徴 | 適しているケース | 費用 |
| 単板ガラス | 1枚のガラスで構成されており、比較的安価 | 費用を抑えながら内窓を設置したい | 安い |
| 複層ガラス | 2枚のガラスの間に空気層などを設け、単板ガラスより断熱性を高めている | 冬の寒さや結露を軽減したい | 標準 |
| Low-E複層ガラス | 複層ガラスに特殊な金属膜を施し、断熱性や遮熱性を高めている | 寒さや暑さをしっかり抑えたい | やや高い |
| 防音合わせガラス | 2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み、音の振動を伝わりにくくしている | 道路や鉄道などの騒音を軽減したい | 高い |
単板ガラスはガラス自体の断熱性能は高くありませんが、既存の窓との間に空気層ができるため、内窓を設置することによる断熱・防音効果は期待できます。性能よりも初期費用を抑えたい場合の選択肢です。
寒さや結露への対策を重視する場合は、複層ガラスやLow-E複層ガラスが適しています。Low-E複層ガラスには、冬の日射を取り込みながら室内の熱を逃がしにくくする「日射取得型」と、日射熱の侵入を抑える「日射遮蔽型」があります。寒さが気になる部屋には日射取得型、西日や夏の暑さが気になる部屋には日射遮蔽型を選ぶなど、窓の方角や地域の気候も考慮しましょう。
道路や鉄道、空港などの騒音に悩んでいる場合は、防音合わせガラスが候補になります。ただし、防音効果はガラスだけでなく、外窓と内窓の組み合わせや気密性、施工状態、音の高さなどにも左右されます。期待する効果と予算を施工業者に伝え、設置場所に適したガラスを提案してもらいましょう。
内窓(二重窓・二重サッシ)リフォームのメリット
ここでは、内窓を設置するメリットについて解説していきます。
部屋の断熱性を高められる

多くの人が内窓を設置する理由の一つは、断熱性の向上です。
既存の窓と内窓の間に空気層ができることで、室内外の熱の移動を抑えられます。そのため、冬は室内の暖かい空気が逃げにくくなり、夏は外の熱が室内へ伝わりにくくなります。新築の戸建てでは高断熱化が進んでおり、寒い時期でも暖かいようですが、断熱性が高くない家に住まれている方は、寒さをひしひしと感じるようです。
内窓を設置することで冷暖房の効率が高まり、年間を通して快適な室温を保ちやすくなります。
外の騒音や室内からの音漏れを軽減できる

道路や鉄道、空港に近い建物では、騒音対策として内窓の設置が効果的な場合があります。
既存の窓と内窓の間にできる空気層や、窓が二重になることで高まる気密性によって、外から入る音や室内から漏れる音を軽減できます。
ただし、防音効果は窓やガラスの種類、施工状態、音の高さなどによって異なります。また、壁や換気口など窓以外から伝わる音を完全に防げるわけではありません。
防犯面にも配慮できる

内窓は、断熱性や防音性に加えて防犯性の向上が期待できるというメリットもあります。
外窓と内窓の両方を施錠すると、侵入するために2つの窓を破ったり開けたりする必要があるため、侵入に時間がかかりやすくなります。
ただし、一般的な内窓の設置だけで侵入を完全に防げるわけではありません。防犯性を重視する場合は、外窓と内窓の両方を確実に施錠した上で、防犯ガラスや補助錠、防犯性能の高さを示すCPマーク付き製品などの採用も検討しましょう。
内窓リフォームのデメリット・注意点
内窓リフォームには、断熱性や防音性を高められるなどのメリットがある一方で、設置後の使い勝手や施工条件に関する注意点もあります。設置してから後悔しないよう、デメリットも確認した上で検討しましょう。
窓の開閉や掃除に手間がかかる
内窓を設置すると、換気や出入りのたびに内窓と外窓の両方を開け閉めする必要があります。普段あまり開けない窓であれば大きな負担にはなりにくいものの、ベランダに面した掃き出し窓や、頻繁に換気する部屋の窓では手間に感じることがあります。
また、窓が2つになることで、掃除するガラスやサッシ、レールの数も増えます。外窓の屋外側には砂やホコリ、排気ガスなどが付きやすく、内窓の室内側には手垢やホコリなどが付きやすいため、それぞれの汚れに適した方法でお手入れしましょう。
設置場所を決める際は、断熱性や防音性だけでなく、日頃の開閉頻度や掃除のしやすさも考慮することが大切です。
窓枠の奥行きや形状によっては設置できない
内窓を取り付けるには、室内側の窓枠に製品ごとに定められた奥行きが必要です。奥行きが足りない場合は「ふかし枠」と呼ばれる部材を取り付けることで対応できる場合があります。
ただし、ふかし枠を使用すると内窓が室内側へ張り出すため、圧迫感が生じたり、カーテンレールやブラインドと干渉したりする可能性があります。場合によっては、カーテンレールなどの移設・撤去が必要です。
また、内開き窓や内倒し窓、特殊な形状の出窓などは、既存窓の開閉時に内窓と干渉して設置できないことがあります。窓枠の状態や周辺設備も含め、現地調査で施工可能か確認してもらいましょう。
断熱・防音・結露対策の効果には限界がある
内窓を設置すると窓の断熱性や防音性は高まりますが、暑さや寒さ、騒音を完全に防げるわけではありません。住宅全体の断熱性能が低い場合は、壁や床、天井などからも熱が出入りするため、内窓だけでは期待したほど室温が改善しない可能性があります。
防音効果も、ガラスの種類や窓の気密性、施工状態、音の高さによって異なります。壁や換気口など窓以外から伝わる音や、建物を振動させて伝わる音は、内窓だけでは十分に軽減できないことがあります。
また、内窓には結露を軽減する効果が期待できますが、室内の湿度や外気温、換気状況によっては、外窓に結露が発生する場合があります。結露対策では内窓の設置に加え、定期的な換気や除湿も行うことが大切です。
内窓リフォームの費用を抑える方法
内窓リフォームは、施工する窓の数や業者の選び方、補助金の利用によって負担を抑えられる場合があります。価格だけでなく、必要な性能とのバランスも考えて検討しましょう。
複数の窓をまとめて施工する
内窓を1カ所ずつ施工するよりも、複数の窓をまとめて依頼したほうが、1カ所あたりの施工費を抑えられることがあります。現地調査や資材の搬入、職人の出張などにかかる費用を一度にまとめられるためです。
すべての窓を施工するのが難しい場合は、長時間過ごすリビングや寝室、寒さや騒音が気になる部屋など、効果を実感しやすい場所をまとめて依頼するとよいでしょう。
複数の業者から見積もりを取る
内窓の商品代や施工費、割引率は業者によって異なります。適正な費用を把握するためにも、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較しましょう。
比較する際は、窓のサイズやガラスの種類などの条件をそろえることが重要です。見積もりの総額だけでなく、基本工事費やふかし枠などのオプション費用、搬入費、保証内容、補助金申請のサポート範囲まで確認してください。極端に安い見積もりは、必要な工事や諸経費が含まれていない可能性があるため、内訳も確認しましょう。
補助金・助成金を活用する
内窓の設置は、省エネ性能を高めるリフォームとして、国や自治体の補助金・助成金を利用できる場合があります。2026年は、国の「先進的窓リノベ2026事業」が実施されており、対象製品を使用するなどの要件を満たせば、窓の性能や大きさに応じた補助を受けられます。
先進的窓リノベ2026事業を利用するには、登録された「窓リノベ事業者」へ工事を依頼する必要があります。また、申請1件当たりの補助額が5万円以上であることも条件です。申請手続きは原則として施工業者が行うため、見積もりを依頼する段階で対象になるか確認しましょう。
自治体独自の制度を利用できる場合もあります。東京都では、高断熱窓への改修を対象とした助成制度が実施されており、国の補助制度との併用も原則として可能です。ただし、補助額や自己負担額、対象製品、申請時期などの条件は制度によって異なります。予算上限に達すると受付期間中でも終了する可能性があるため、早めに施工業者や自治体へ確認することが大切です。
※参考:先進的窓リノベ2026事業.「補助金の交付申請」.https://window-renovation2026.env.go.jp/overview/ ,(参照2026-08-12).
内窓(二重窓・二重サッシ)へのリフォームまとめ

冬の寒さや夏の暑さ車・電車の騒音に悩まされている方には、内窓の設置がおすすめです。内窓を設置することで、断熱性・防音性を高められるほか、防犯性の向上も期待できます。全体だけでなく、寝室やリビングなど、気になる部屋の窓から施工することも可能です。
施工経験が豊富な業者に相談し、工事費用や工期など、ご希望に合うプランを提案してもらいましょう。
内窓リフォームは、国や自治体の補助金制度を利用できる場合があります。前述のように、東京都では国の制度との併用も原則として認められているため、対象要件や申請方法を確認した上で活用を検討しましょう。
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