店舗の内装工事の費用は1坪40万円!工事の流れや注意点は?

「内装工事の施工する順番はどこから?」「費用はどれくらいかかる?」などと、店舗の内装工事について知っているかたは少ないのではないでしょうか?
建物の工事は、基礎工事から躯体工事へと進み、最後に内装工事が行われる流れで進行します。

今回は、店舗の内装工事について、流れや工事にかかる費用の相場などを厳選して解説します。

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住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

店舗の内装工事とは

ここでは、内装工事についてを解説していきます。

内装工事とは

一般的に、内装工事とは建物内部の床、壁、天井などの表面仕上げに関わる工事を指します。

店舗の場合は、電気、水道、ガスなどの設備工事も含めて行われることがあります。
店舗の新規出店や改装時には、内装工事と同時に様々な設備工事が行われるため、内装工事という総称で呼ばれます。

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内装工事の流れ

  1. 配線・配管工事
    店舗内装工事においては、まず電気設備・衛生設備・空調設備の施工業者であるサブコンが配線工事や配管工事を行います。壁や天井を作る前にこれらの工事を先行して行う必要があります。
  2. 墨出し(すみだし)
    先行して行われる配線工事や配管工事が終わったら、次は天井や壁の墨出しを行います。
    これは、どこに壁を作るのか、どこに天井を作るのかの目印を付けることです。

    建設現場ではmm単位の正確な施工が求められるため、施工図を元に「天井から何mm」「壁から何mm」といった印をつけ、次に行う工事の準備を行います。
  3. 軽量工事
    軽量工事とは、Light Gauge Steelのことで、壁や天井の下地を指します。
    壁や天井にボードを固定するために必要であり、鉄骨の軽いバージョンとも言えます。
  4. ボード工事
    壁や天井の下地となる軽量工事が終わったら、ボードを貼り付けて壁や天井を完成させます。
    ただし、壁が既にコンクリートなどの躯体となっている場合や、天井が既に躯体で完成している場合は、軽量工事やボード工事は必要ありません。
  5. 塗装
    ボードを貼り付けただけでは工事が完成したわけではなく、最後に塗装を行います。

    塗装は、その空間の目的に合わせた色や材質で仕上げが必要です。
    例えば、暖かい雰囲気を演出したい場合には暖色系の塗料が使われ、会議室のようにピシッとした空気感を演出したい場合には寒色系の塗料が用いられることがあります。

  6. 壁や天井の工事が進む過程で、床が汚れることがほとんどです。
    ボードを切ったり、資材を置いたりすることで、床にカスや汚れが付着します。
    そのため、最後に床の仕上げを行います。

店舗の内装工事にかかる費用

ここでは、内装工事にかかる費用の相場をご紹介します。

居抜き店舗の内装工事にかかる費用の相場

居抜き店舗の内装工事費用は、1坪あたり25万~45万円程度が目安です。

居抜き店舗は以前のテナントの内装や設備がそのまま残っており、通常のスケルトン店舗に比べて工事費用を抑えられます

工事期間は短く、3日から1週間で完了することも可能ですが、デザインやレイアウトの自由度はやや制限されることがあります。

スケルトン店舗の内装工事にかかる費用の相場

スケルトン店舗の内装工事費用は、1坪あたり40万~60万円程度が目安です。

スケルトン店舗は内装が建物の骨組みのみで、全てを新たに作り上げる必要があります。このため、居抜き店舗に比べて費用と時間がかかりますが、自由度が高い点が大きな魅力です。

内装や設備のレイアウトを自由にカスタマイズできるため、デザインにこだわりたい方に適しています

居抜きとスケルトンはどちらが良い?

物件が居抜きかスケルトンかによって、店舗内装工事費用は大幅に異なります。

費用を抑えたい場合や、すぐに出店したい場合は、居抜き物件を選ぶことがおすすめです。

一方、レイアウトや設備にこだわりたい場合は、スケルトン物件を選ぶことが適しています。

店舗の内装工事の全体の流れ

内装工事は、進行中の工事によっては追加工事が必要になる場合があるため、事前に余裕をもったスケジュールを立てることが重要です。

ここでは、内装工事の全体のおおまかな流れについて解説していきます。

業者との打ち合わせ

内装工事の最初のステップは、お客様からのご希望を詳しく伺い、建築工事と異なり、制限されたスペース内で可能な限り叶えるようにすることです。
法的規制や建物のオーナーや管理会社からの要求にも注意しなければなりません。

また、空間の制限やスペースの問題、お客様が求める店構えなど、多数のパズルを解決する必要があります。
そのために、物件の実測や写真撮影、現地調査を行い、プラン作成のための資料を整えます

平面レイアウトやパースの作成

お客様が求める要望を満たすために、平面レイアウト図を作成します。

この段階で、料理の種類に応じて必要な厨房機器や客席数に合わせた収益目標を考慮しています。
たとえば、ケーキ屋にはオーブン、たこ焼き屋にはたこ焼き器、ラーメン屋には麺茹で機、アイス屋にはソフトクリーム製造機、居酒屋には調理器具やドリンク、ビールサーバーが必要になります。

また、店舗の客席数を増やすことで、顧客の回転率や売り上げの向上が期待できますが、その分厨房面積が小さくなります

このため、客席数と厨房面積の割合を考慮しながら、作業効率と空間のバランスを重視したレイアウトを検証し、店舗全体のデザインを詰めていきます。

平面レイアウト図の作成後は、立面図や展開図を用いて、イメージをより具体的に表現し、お客様との打ち合わせを進めていきます。

工事費用の見積もりや契約

お客様とのヒアリングや打合せを行った後、適正な金額を算出するために、床・壁・天井などの建材から最適なものを選定し、空調設備やカーペットなどのアイテムはカタログから選んでいただきます。

提示された見積書の内容に納得がいかない場合や変更点がある場合は、希望に近づくように内容を変更し、再度見積書を提出します。
施主の希望に沿う内容が提出されたら、契約が成立します。

着工後の引き渡し

工事契約書に署名して着工となります。工程表をもとに、スケジュール通りに工事が進行します。

重要な工程では、間仕切りによる通路幅やカウンターの高さ、塗装の色を、立ち合いでの確認依頼があります。

自分でも気になる箇所がある場合は、施工会社と相談して確認しましょう。
施工途中での変更も可能ですので、気になることは何でも相談してください。

工事が完了したら、工事担当者や営業担当者とともに現場確認を行い、出来上がりに不具合がないかを確認します。
床材や壁クロス、シートなどに傷や汚れはないか、窓や扉の開閉がスムーズに行えるか、設備類は正常に動作しているかなどを徹底的に確認します。
不具合がなければ、お客様に引き渡しとなります。

店舗の内装工事まとめ

内装工事とは、建物の壁・床・天井を仕上げる工事のことです。内装工事では、追加工事が必要になる場合があるため、事前に余裕をもったスケジュールを立てることが重要です。また、物件の条件によって費用が大きく変わるため、事前に業者との打ち合わせを慎重に行いましょう。
使いやすい綺麗な部屋にするために、良い内装工事を実現しましょう。