「自宅をバリアフリー化したい」「バリアフリーはどんなものがある?」「どこをバリアフリー化したら良い?」などと、ご自宅のバリアフリー化のリフォームを考えている方は多いかと思います。バリアフリー住宅にすることで、ご自宅での日常生活を無理なく、スムーズに行えるように改善されます。
今回は、バリアフリーについて、リフォーム箇所や費用、メリットなどのポイントを厳選して解説します。
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東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。
バリアフリー住宅について
バリアフリーとは、身体的・知的・感覚的な障害を持つ人々や高齢者などが、自由に移動し、参加し、利用することができるように、障害物や制約を取り除いた環境や設備を指します。
バリアフリーの考え方は、社会全体に対して、あらゆる人々が平等に参加できる社会の実現を目指しています。
ここでは、バリアフリー住宅や設置箇所について詳しく解説していきます。
バリアフリー住宅とは
バリアフリー住宅は、障害者や高齢者が快適に生活できるように、障害物を取り除き、生活を支援する設備やシステムを備えた住宅を指します。
これにより、対象者が安心して生活できるだけでなく、介助者が介護をしやすい環境も整えられています。
バリアフリー住宅のリフォーム箇所
バリアフリー住宅にするためには、家庭内でのリフォームが必要となります。
以下は、場所ごとに具体的な例をご紹介します。
段差を取り除くことにより、車いすなどの出入りが容易になり、介助者の負担も軽減されます。
また、車いすだけでなく杖を使用する方なども考慮し、段差のない玄関を作ることが必要です。
スロープを設置することで段差を解消し、転倒の危険性を減らすことができます。
ただし、天候によっては地面が濡れることもあるため、スロープの素材には注意を払う必要があります。
浴室での転倒事故を防ぐためには、壁や浴槽内に手すりを設置することが良いです。
適切な場所に手すりを設置することで、浴室の安全性を向上させることができます。
浴室の床は常に水や泡で濡れており、非常に滑りやすい状態です。
転倒事故を防ぐためには、バスタブや床には滑りにくい素材や水はけの良いタイプを使用するようにしましょう。
介助者が一緒に入る場合でも安全です。
浴室の出入り口に段差があると、またぐという行動をしなければならず、この際に転倒事故が起こる可能性があります。
出入り口の段差をなくし、フラットにすることで転倒を防止しましょう。
車いすに座ったままでも使用できる高さに洗面台を設置することで、介助者に頼らずに一人で使用することができます。
また、洗面台には十分な幅と洗面台下の収納スペースを確保し、車いすのまま洗面台に寄って行けるようにすることが理想的です。
これにより、車いすを使った独自のスタイルで洗面や手洗いを行うことができます。
寝室から遠い場所にトイレがあると、夜中にトイレに行くのが面倒に感じたり、寒い時期にヒートショックの心配があったりします。
トイレを寝室の近くに設置するようにしましょう。
介護が必要な方がトイレの中で倒れてしまう可能性もあるため、外から鍵を開けられるようにするリフォームを行うことで、緊急時にすぐに対応できるようにしておくと安心です。
IH用のキッチンにリフォームすることで、火の消し忘れやガス栓の閉め忘れなどの不慮の事故を防止することができます。
昇降式のキッチンを導入することで、誰でも安全に使用することができます。
高さ調節が可能なキッチンは洗い場の下が十分な広さになっているため、車いすに座ったままでも使用することができます。
これにより、キッチンの使用時に安全性を確保することができます。
車いすでも入りやすいように、出入り口やリビング自体を広く作ると良いです。
テーブルには車いすでも使用できるように高さを調節できるものを選ぶと便利です。
また、小さな段差でもつまずいて転倒事故が起こる可能性があるため、フラットで滑りにくい床にすると良いでしょう。
これにより、車いすを使用した際にも安全に移動や生活を行うことができます。
車いす利用者にとっては、押したり引いたりするタイプの扉は出入りがしにくく、高齢者の方には扉の重さも負担となる場合があります。
そのため、開閉しやすい引き戸を設置することがバリアフリー住宅に適しています。
引き戸は開けた際に邪魔にならず、開口幅も広いため、車いすでもスムーズに通ることができます。
また、点灯や消灯がしやすい照明を設置することも重要です。
車いすでも押しやすい位置にスイッチを配置するほか、大きめのスイッチや暗闇でも光って場所を教えてくれるスイッチを選ぶと便利です。
これにより、車いす利用者や高齢者の方の生活の利便性と安全性を向上させることができます。
車いすが通るためには最低でも90センチの幅が必要であり、進行や方向転換を考慮する場合には150センチの幅が必要となります。
転倒を防止するための手すりは適切な場所に設置しましょう。
手すりの設置高さは使用者の身長によって異なるため、利用者が確認してから取り付けを行いましょう。
これにより、車いす利用者の安全性を確保することができます。
バリアフリーリフォームの費用相場
ここでは、住宅のバリアフリー化にかかる費用の相場を解説していきます。
手すりの設置
玄関の手すりの相場は、限られたスペースで1m以内の長さを考慮して1~3万円です。
廊下の手すりの場合、下地処理費を含めて6~8万円が一般的です。
1階から2階までの階段用の手すりの相場は5~10万円で、木製の手すりを使うケースを想定しています。
お風呂場での手すりの取り付け費用は、1.5~2万円前後が目安です。
設置場所は浴室内だけでなく、脱衣所や洗い場もあります。
浴室に適した手すりには、L型や逆T字、縦型、横型などの種類がありますので、転倒予防や移動に合ったものを選びましょう。
トイレの手すりの相場は3万円~で、I型やL型が適しています。
立ち座りするのか、車椅子からの移動をするのか、個室内での動きに合った手すりを選びましょう。
段差の解消
段差があるとつまずきやすく、またお風呂などの水を扱う場所では滑って転倒する恐れがあるため、段差を解消する必要があります。
段差解消にかかる費用の相場は、5万円〜10万円です。
玄関ドアを引き戸に変更
玄関ドアが開き戸の場合、車椅子での出入りを考慮して引き戸への改修を検討する必要があります。
玄関ドアの引き戸への改修には、既存のドアとドア枠を解体・撤去し、新しいドアを取り付ける作業が含まれます。
玄関ドアのバリアフリー化にかかる費用の相場は、30万円〜50万円です。
玄関ドアのリフォームで失敗しないコツ!費用相場や補助金は?和式トイレから洋式トイレへの変更
トイレのバリアフリー化として、和式トイレから洋式トイレへの交換が挙げられます。
一般的に25~60万円ほどの費用がかかるとされています。
和式トイレを洋式トイレに変更する際には、便器の交換だけでなく、床や壁のリフォームも同時に行う必要があります。
トイレ交換はどこが安い?リフォーム費用や工期、交換時期の目安を徹底解説
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新築または既存の住宅をバリアフリー住宅
住宅をバリアフリー化するにあたって、新築でバリアフリー住宅を建てるか、中古(既存)の住宅の必要な部分だけバリアフリー化するか悩むかと思います。
ここでは、バリアフリー住宅にする際のメリットをそれぞれご紹介します。
新築のバリアフリー住宅のメリット
新築を考えている方に対して、「今だけ暮らしやすい家造り」はおすすめできません。
現代の高齢化社会においては、老後のことを先延ばしにするのではなく、今から備えることが重要です。
自分や家族が長く生活する中で、暮らしやすい家を考える際には、後々のリフォームをしやすい設計を立てることが賢明です。
新築でバリアフリー住宅を建てることのメリットは多くあります。
新築の場合、既存の住宅を改修する必要がないため、リフォーム費用を抑えることができます。
また、現在はユニバーサルデザインが主流となっており、一生住む家だからこそ、バリアフリー設計の住宅は誰が住んでも生活しやすいシステムと設備になっています。
障害者がいない、親と同居する予定がないなどの理由であっても、家族全員が暮らしやすいデザインは、将来的に「建てて良かった」と思うことでしょう。
既存の住宅の部分的なバリアフリー化のメリット
持ち家があり、両親が同居している家や中古物件を購入する際には、新築が必要ない場合もあります。
そのような場合には、現在の自宅や将来の住居をバリアフリーにリフォームすることをおすすめします。
中古物件をバリアフリー住宅にリフォームする際のメリットはいくつかあります。
まず、必要な時に必要な部分だけをバリアフリー化することができる点が挙げられます。
また、リフォームには補助金が出る場合もあります。
例えば、介護が必要な人が暮らす家では介護保険制度を利用したり、リフォームにより減税を受けることも可能です。
ただし、助成額や条件は自治体によって異なるため、リフォームを検討している場合には、早めに調べておくことがお勧めです。
バリアフリーまとめ
バリアフリー住宅は、障害者や高齢者が快適に生活できるように、障害物を排除し、生活をサポートする設備やシステムを備えた住宅を提供してくれます。代表的な手すりの設置や段差の解消では、比較的安価でリフォームすることが出来るためおすすめです。また、将来のことも考え、新築バリアフリー住宅を建てることも一つの手段でしょう。
住宅をバリアフリー化することによって、全ての人が暮らしやすい家づくりを実現しましょう。