「分電盤から異音がする」「ブレーカーがよく落ちる」「分電盤が古くなってきた」などと、分電盤について悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
分電盤は、家電製品が使用する必要な電気を分配するための装置であり、不具合が生じると接続された家電製品に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、交換が必要になる場合があります。
今回は、分電盤のリフォームについて、耐用年数や工事にかかる費用、ブレーカーの種類などを徹底解説します。
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ブレーカー(分電盤)の交換にかかる費用
分電盤の交換には、「電気工事士」の資格が必要であり、資格のない方が扱うことは禁止されています。設置方法や配線に誤りがあると、感電や分電盤の故障、火災などの危険が生じるため、安全に作業を行うためには、必ず資格を持った業者に依頼する必要があります。
ここでは、分電盤の交換にかかる費用の目安を詳しく解説していきます。
分電盤工事にかかる費用の相場
分電盤の交換には、本体を交換する場合とブレーカーなどの一部を交換する場合があり、費用も異なります。
分電盤本体の価格は、20,000円~40,000円程度です。
ただし、交換作業費や処分費、出張費などが含まれることが多く、総費用は50,000円~80,000円程度が相場とされています。
分電盤の種類や大きさによっても価格は異なるため、交換前に必要な種類や大きさを業者に確認し、費用を事前に把握することが重要です。
各ブレーカーの工事にかかる費用の相場
ブレーカーの種類によって交換費用が異なります。
- アンペアブレーカーの交換費用:3,000円~7,000円
- 安全ブレーカーの交換費用:4,000円~10,000円
- 漏電ブレーカーの交換費用:7,000円~18,000円
また、出張費などが別途かかる場合があります。
正確な費用は見積もりを依頼して確認することがおすすめです。
分電盤とは
ここでは分電盤についてや寿命(耐用年数)をご紹介していきます。
分電盤とは?
分電盤とは、住宅に供給された電力を、各部屋や用途に応じて複数の回路に分岐するための装置です。
このように分岐することで、ある回路でトラブルが起きた場合でも、他の回路に接続された電気機器が影響を受けずに済みます。
例えば、コンセントと照明を別々の回路に接続しておくことで、ドライヤーを使ってブレーカーが落ちたとしても、照明は消えずに利用できます。
分電盤の寿命は?
分電盤は設置から13年以上が経過すると、寿命を超えて使用している可能性があります。
たとえ目立ったトラブルがなくても、交換を検討することをお勧めします。
古い分電盤には、漏電を検知するための漏電ブレーカーがない場合もあります。
そのような場合も交換をお勧めします。
最新の分電盤は、安全性が高く、漏電や過電流に対する対応も迅速であるため、古いモデルを使用している場合でも、最新のモデルに交換することをお勧めします。
分電盤の寿命は?
ブレーカーと分電盤は、電気の制御や配電に関連する装置ですが、それぞれには異なる役割と仕組みがあります。
ブレーカーは、規定以上の電気が流れた場合に電気を遮断する装置です。強い電流が流れると自動的に作動して電気を切断する仕組みや、漏電を感知して電気を遮断する仕組みがあります。主な役割は、電気回路や機器を過電流や漏電から保護することです。
分電盤は、部屋や建物内において電力を配電するための装置で、ブレーカーを収めた箱のことを指します。分電盤には複数のブレーカーが内部に取り付けられており、電気の供給や配分を制御します。分電盤は通常、電力の受け入れポイントであり、各回路や部屋に電気を分配する役割を果たします。
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分電盤のブレーカーの種類
ここでは、分電盤の中にある3つブレーカーについてご紹介していきます。
アンペアブレーカー
アンペアブレーカーは、家の電気回路の開閉を制御する装置で、契約アンペア数を超えると電気回路が閉じてしまいます。
電力会社との契約用のため、基本的には電力会社の所有物です。
アンペアを変更する場合はアンペアブレーカーの交換が必要であり、多くの電力会社が無償で対応しています。
ただし、一部の電力会社ではアンペアブレーカーがない分電盤もあるため、事前に確認が必要です。
安全ブレーカー
安全ブレーカーは、家庭内の電気回路をいくつかのグループに分け、それぞれにつけられた遮断器のことです。
回路は照明やコンセントなど、設備ごとに分かれています。
もし家電の故障などにより、ある回路に許容範囲を超えた電流(過電流)が流れると、その回路の安全ブレーカーが落ちます。
これによって、他の回路に過電流が流れることを防ぎます。
ただし、安全ブレーカーが正常に作動せず、複数の回路に過電流が流れると、その回路で使用している電気設備が故障して使用できなくなるおそれがあります。
漏電ブレーカー
漏電ブレーカーは、漏電を感知すると自動的に切断するブレーカーです。
漏電が発生して電気が流れ続けると、短絡して火災につながる可能性があります。
そのため、漏電ブレーカーはこのような事故を未然に防止する重要な役割を担っています。
また、アンペアブレーカーが設置されていない場合は、漏電ブレーカーがアンペアブレーカーの役割も兼ねています。
家庭用の分電盤は、電気の配線や分配だけでなく、家庭内の電気系統にとって非常に重要な役割を果たしています。
分電盤に問題がある場合は、電気が使えなくなる危険性があるため、早急に対処することが大切です。
分電盤に異常を感じた場合には、すぐに専門家に相談し、適切な措置を講じるようにしましょう。
分電盤の交換リフォームまとめ
分電盤は、不具合が生じると接続された家電製品に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、設置から13年以上が経過すると、寿命を超えて使用している可能性があるため、最新の分電盤に交換をおすすめします。また、分電盤の交換には資格が必要であり、設置方法や配線に誤りがあると、感電や分電盤の故障、火災などの危険が生じるため、必ず信頼できる業者に依頼しましょう。
快適に暮らせる自宅のために、定期的に分電盤の交換を行いましょう。