マンションのキッチンリフォーム費用の相場は?工事期間や注意点と併せて解説!

マンションのキッチンリフォーム費用の相場は? 工事期間や注意点と併せて解説!

マンションのキッチンリフォーム費用は工事内容により大きく異なりますが、システムキッチン全体を交換する場合、50万円〜150万円でできることが多いです。

マンションの場合、管理規約や建物の構造によっては希望するリフォームが難しいこともあります。具体的な希望があるときは、マンションリフォームに詳しい業者に相談するのがおすすめです。

本記事では、マンションのキッチンリフォーム費用の相場や工事期間、注意点を紹介します。

【この記事で分かること】

  • マンションのキッチンリフォーム費用の相場は50万円~300万円。工事期間は1日~数カ月。工事内容による差が大きい。
  • キッチンレイアウトは壁付けや対面式など、いくつか種類があるためLDKの状態に合わせて選ぶとよい。
  • マンションの場合、リフォームに規約や構造上の制限が多いため、現場経験の豊富な業者に相談するのがおすすめ。

この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

マンションのキッチンリフォームの費用相場

マンションのキッチンリフォームにかかる費用は、50万円~300万円が一般的です。費用に幅があるのは、施工内容により金額が大きく異なるためです。

以下では、リフォーム内容ごとに、費用の相場を紹介します。

  • システムキッチンを交換する場合
  • 設備をリフォームする場合
  • 内装をリフォームする場合
  • レイアウトを変更する場合

システムキッチンを交換する場合

リフォームで多いシステムキッチンの交換費用の相場は、50万円〜150万円です。ただし、同じシステムキッチンでもレイアウトによりリフォーム費用が異なるため注意しましょう。

キッチンレイアウトリフォーム費用の相場
I型キッチン45万円〜100万円
L型キッチン50万円〜150万円
ペニンシュラ型キッチン90万円〜270万円
アイランド型キッチン100万円~350万円
Ⅱ型キッチン150万円~250万円

キッチンレイアウトの詳細については、記事の後半で紹介します。

設備をリフォームする場合

シンクやコンロ、換気扇、水栓など、キッチンの設備を部分的に交換する場合、費用は50万円以内で済むことが多いです。

オフィスなどに設置しているミニキッチンも、交換だけなら30万円~50万円でできます。ただし、新設や増設では工事費用の負担が大きく、100万円程度かかることがあります。

内装をリフォームする場合

マンションではキッチンスペースが限られているため、内装のリフォーム費用は4万円〜5万円が相場です。ただし、使用する床材や壁材の種類によって金額は変わります。上質な材料を選ぶ場合は、さらに費用が高くなることがあります。

レイアウトを変更する場合

キッチンのレイアウトを変更する場合、規模により費用が大きく異なります。今あるシステムキッチンの場所を少し移動する程度であれば、20万円〜50万円で工事が可能です。

一方、壁付けから対面式にする、キッチンの場所を大幅に移動するなどの大がかりな工事では、300万円近い費用が生じることもあります。

マンションのキッチンリフォームにかかる期間

マンションのキッチンリフォームにかかる期間は、半日~数カ月と、工事の内容により大きく異なります。以下は、リフォーム内容別の期間の目安です。

キッチンリフォームの内容工事期間の目安
部分的な設備交換数時間~4日
システムキッチンの交換のみ2日~1週間
システムキッチンの交換+内装の変更5日~10日
大規模なレイアウト変更2週間~3カ月以上

ビルトインコンロの交換のように、部分的な設備交換では早ければ2時間~3時間で完了するものもあります。一方、配管工事を伴うときは、数日程度かかります。

システムキッチンの交換のみであれば、キッチンの取り付け作業は1日~2日で完了しますが、配管工事やオプション工事が必要な場合は1週間程度かかることが多いです。なお、工事中に水道が使えなくなる時間は、1時間~2時間と比較的短いのが一般的です。

システムキッチンの交換と内装の変更を同時に行うときは、5日~10日かかります。

キッチンの場所を移動するなど、大規模なレイアウト変更を行う場合、工事の内容によってはリフォーム期間が数カ月にわたることもあります。水道が使えない時間は1時間~4時間ですが、配管工事が長引くと、その間キッチン全体が使用できなくなることもあるため、工事内容や期間について事前に確認しましょう。

マンションでできるキッチンレイアウト例

上述のように、キッチンのリフォーム費用はレイアウトにより大きく異なります。一般的には、壁付けから対面式への変更は高額になりやすいです。また、マンションの構造によってはリフォームが難しいレイアウトもあるため、リフォーム会社とよく相談して決めるようにしましょう。

以下で代表的なキッチンレイアウトを紹介します。

  • I型キッチン
  • L型キッチン
  • ペニンシュラ型キッチン
  • アイランド型キッチン
  • Ⅱ型キッチン

I型キッチン

I型キッチンは、一列に並んだシンク・調理台・コンロが壁付けになっているレイアウトです。造りがシンプルでキッチンスペースを有効活用できるため、多くの住宅で導入されています。リフォーム費用を抑えやすい点もメリットです。

デメリットは、間仕切りがない場合にはリビングからキッチンの状態が見えること、調理中に家族と会話しにくいことが挙げられます。また、キッチン内の横移動が多くなりやすいため、使い勝手が悪くなりがちです。

L型キッチン

L型キッチンは、文字通りキッチンをアルファベットの「L」の字型に配置するレイアウトです。設置方法によって、壁付けにも対面式にもできます。動線が短くなり、炊事を効率よく進められる点がメリットです。また、収納スペースも確保しやすいため、家族の人数が多い家庭や、来客の多い家庭にもおすすめです。

一方、マンションで設置するときはI型キッチンよりも奥行が必要になります。また、L字のコーナー部分がデッドスペースになりやすい点に注意が必要です。

ペニンシュラ型キッチン

ペニンシュラ型キッチンは対面式の一種で、キッチンの左右どちらかを壁に付けて配置します。突き出した外観が半島(ペニンシュラ)のように見えることが名称の由来です。

壁に取り付けるため、通路は片側だけ確保すれば十分です。そのため、マンションのようにスペースが限られている場所でも、対面式キッチンが導入しやすいメリットがあります。また、壁付けキッチンと異なり、LDK全体に開放感が生まれ、家族と会話を楽しみながら食事の準備ができます。

デメリットは、リビングまで煙や臭いが充満しやすく、油ハネが広範囲に及ぶ点です。また、壁付けタイプに比べて収納スペースが限られているため、背面の壁への収納の増設や、ワークトップ下のスペースを活用するなどの対策が必要です。

アイランド型キッチン

アイランド型キッチンは、壁に接することなくキッチンを独立させるレイアウトです。対面式の一つで、島(アイランド)のような外観から呼ばれています。

開放的な雰囲気で会話もしやすく、複数人で同時に調理を進められます。ホームパーティーをよく開く方や、料理教室を主催する方にもおすすめできるキッチンの配置です。

しかし、四面全てに通路を設ける必要があるため、マンションでは構造上設置が難しい場合があります。また、他のキッチンと比べて本体価格や工事費用が高く、壁付けタイプからリフォームする場合は特に出費がかさみがちです。

Ⅱ型キッチン

Ⅱ型キッチンとは、コンロとシンクをそれぞれ別々のカウンターに分けて、2列で設置するタイプのキッチンです。多くの場合、コンロは壁側に、シンクはリビングやダイニングと向かい合う対面式に配置されます。

作業動線が短くなるため、キッチンでの作業がしやすくなります。収納スペースが増えるのもメリットです。

デメリットは、調理中に体の向きを変える回数が多くなる点です。また、2列で設置するため、十分な通路幅が必要になります。

【予算別】マンションのキッチンリフォーム事例を紹介

どの程度の予算があれば、どのようなキッチンリフォームができるのか、具体例を紹介します。予算が限られていても、部分的な交換をいくつか組み合わせるなど、やり方次第でキッチンの印象を大きく変えられます。

予算50万円~100万円でできること

予算が50万円~100万円あれば、以下のようなリフォームができます。

  • 同グレードのシステムキッチンと交換する
  • キッチン設備を部分的に交換する
  • 壁面にキッチンクローゼットを増設する
  • 壁紙や床材、照明など周囲の模様替え

予算内でできるリフォームをいくつか組み合わせれば、使い勝手も印象も大きく変わります。システムキッチンも工事内容やグレードによっては予算内で交換ができる可能性があるため、見積もりを取って確認してみましょう。

予算100万円~200万円でできること

予算が100万円~200万円あると、以下のようなリフォーム方法が検討できます。

  • ワンランク上のシステムキッチンに交換する
  • 壁付けから対面式キッチンに変更する

レイアウトを大きく変更する予定がなければ、システムキッチンのグレードを上げて、より理想的な機能や外観を追求してもよいでしょう。

レイアウトを変更したい場合は、壁付けキッチンからペニンシュラ型といった対面式のキッチンに変えることもできます。

予算200万円~300万円でできること

予算が200万円~300万円あると、キッチンリフォームの幅が広がります。

  • キッチンの場所を大幅に移動する
  • 壁を壊してキッチンとリビングをつなげる
  • 間仕切りや背面収納を新設する

システムキッチンのグレードアップだけでなく、壁を壊して間取りを大きく変えることも可能です。しかし、マンションによっては、予算があっても構造上の理由からキッチンの位置や間取りの変更が難しいケースもあります。

マンションでキッチンリフォームをするときの注意点

事前に管理規約をよく読み、リフォームができるのかどうか確認しましょう。構造や規約によっては希望のレイアウトにできないこともあります。

マンションの管理規約をよく確認する

マンションでは、通常、リフォームできるのは専有部分に限られています。また、工事内容や方法について、以下のように細かく決められていることがあります。

  • 水回りの移動はできない
  • 分電盤の容量は上限を超えてはならない
  • 建築素材の色や材質の指定
  • リフォーム業者の指定

分電盤の容量に制限がかかっていると、ガスコンロからIHへの変更が難しくなります。工事内容の大幅な見直しが必要になることもあるため、事前に十分内容を確認してからリフォームを検討しましょう。

管理組合にリフォーム工事の申請が必要

マンションのリフォームでは、事前に管理組合に「工事申請書」の提出が必要です。工事内容・工事期間・リフォーム業者などを記入し提出しましょう。リフォーム業者に記入を依頼するのもおすすめです。

なお、申請書の様式や書き方、提出期限は各管理組合により異なります。中には、工事着工の数週間前までに提出が必要なケースもあるため、リフォーム前に確認し、抜けや漏れのないように書類を作成しましょう。

レイアウト変更ができないこともある

マンションの場合、管理規約では問題がなくても、構造上の問題で希望のレイアウトに変更できないケースもあります。

例えば、築年数の古いマンションの中には、排水管が下階の天井裏付近で固定されていることがあります。この場合は水回りの移動がほとんどできないため、壁付けから対面式に変えたり、キッチンの位置をリビングの中央に移動したりする大幅な変更は難しいです。

近隣に工事内容を案内する

マンションのリフォームを行う場合、少なくとも工事開始の1週間前までに近隣住民へ案内をしましょう。通常、工事中に迷惑がかかる可能性があるのは、両隣、上階とその両隣、下階とその両隣の合計8世帯です。これらの住戸には事前に挨拶をする場合が多いです。

世帯主が直接挨拶に行き、粗品を渡すのが理想ですが、相手が留守などで時間が合わない場合は、手紙を投函しても問題ありません。また、リフォーム会社によっては挨拶を代行するサービスを行っているところもあるため、相談してみましょう。

工事中の食事を考えておく

リフォーム中はキッチンが使えなくなるため、その間は食事の準備について事前に計画しておくことが大切です。期間が1日~1週間であれば、外食やデリバリー、冷凍食品などを活用すると、問題なく過ごせるでしょう。

一方で、リフォームの工事期間が数週間から数カ月に及ぶ場合は、ホテルやマンスリーマンションなど、仮住まいに移った方が生活しやすいこともあります。どちらの方法がよいか迷ったときは、リフォーム会社に相談するのもおすすめです。

マンションでもキッチンはリフォームできる! 実績豊富な業者に依頼しよう

マンションでもキッチンはリフォームできます。ただし、管理規約や構造上の制限があるため、必ずしも理想通りのレイアウトにできるとは限りません。もし、「制限がある中でも、できるだけ理想に近いキッチンを実現したい」と考えているなら、マンションリフォームの実績が豊富な業者に依頼するのがおすすめです。

住宅設備協同組合では、東京・神奈川および大阪・兵庫を中心にリフォームを行っています。水回りをはじめ、内装や増改築にも幅広く対応しているため、全ての工程を当社のみで完結できます。また、補助金を利用したリフォームも可能です。見積もりは無料で行っているため、ぜひお気軽にご相談ください。