吹き付け塗装の特徴や費用は?凹凸のある外壁を!

「吹き付け塗装とは?」「高級な外観の外壁塗装では何がおすすめ?」などと、外壁のリフォームについて悩んでいる方はいますか?
最近の外壁の塗り替え工事では、ローラー塗装が主流となっていますが、モルタル壁の場合は現在も吹き付け工法が使用されています。

今回は、外壁の吹き付け塗装の特徴やメリットデメリット、工事にかかる費用やそれぞれの仕上げ方法の特徴などを分かりやすく解説します。

この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

吹き付け塗装について

ここでは、吹き付け塗装についてやメリットとデメリットを解説していきます。

吹き付け塗装とは

エアスプレーなどの吹き付け機器を使用して、塗料を霧状に噴出し、壁に吹き付ける吹き付け塗装は、洋風の家や和風の家に自然に馴染む外壁塗装の一つです。

この方法は主にモルタル外壁の仕上げ塗装に利用されます。

吹き付ける塗料の種類や使用する吹き付け機器の種類によって、凹凸のある特殊な質感を表現することができます。この質感はローラー塗装では再現できないものです。

モルタル壁の使用が減少しているため、吹き付け塗装の施工数も減っていますが、依然として人気があります。

吹き付け塗装のメリット

吹き付け塗装は立体感や独特の質感を出し、高級で重厚な雰囲気を演出することができます。

凹凸のある質感は補修跡を目立たなくし、施工時間も短く、広い範囲を手早く塗ることができます。

そのため、広い範囲を安く・手早く塗装したい場合には、吹き付け塗装がおすすめです。

吹き付け塗装のデメリット

吹き付け塗装は塗料の飛び散りが多く、養生作業が手間がかかることが特徴です。

密集した住宅街などでは近隣への配慮が必要であり、事前の準備が重要です。

また、吹き付け塗装は技術レベルが高い職人が必要であり、技術の差によって仕上がりに影響が出ます。

現在では吹き付け塗装の施工数が減少し、熟練した職人の数も減っています。そのため、依頼する職人の技術レベルに注意が必要であり、費用や施工日時の選択の幅が制約される可能性もあります。

吹き付け塗装とローラー塗装の違い

一般的には、住宅密集地域では塗料の飛散が問題となるため、吹き付け塗装は避けられる傾向にあります。そのため、住宅の外壁の塗装においては、ローラー工法が選択されることが多いです

ローラー工法は、吹き付け工法に比べて模様の表現の多様性に制限があり、また乾燥に時間がかかる(塗膜が厚くなるため)などのデメリットが存在します。

ただし、一般的なサイディング外壁の塗装においては、吹き付け工法が必要なケースはほとんどありません。現在では、主流としてローラー工法が使用されています。

住宅密集地域での吹き付け塗装は、クレームが発生しやすいことなどから、ローラー工法のみを取り扱っている塗装業者も存在します。

ローラー工法は、吹き付け工法と比べて塗料の無駄がなく、騒音も発生しません。また、仕上がりの塗膜が厚くなるため、耐久性にも優れています。

吹き付け塗装にかかる費用

ここでは、外壁の吹き付け塗装のリフォームにかかる費用の相場をご紹介します。

吹き付け塗装にかかる費用相場

外壁の吹き付け塗装の場合、費用相場は1平方メートルあたり2,000〜6,000円程度です。

30坪ほどの住宅の場合、足場費用などを加味すると、工事費は約40〜70万円ほどになるでしょう。

特殊な材料を使用する場合、例えば弾性機能を持つ吹き付けタイル仕上げなどでは、80万円程度の費用がかかることもあります。

塗料の種類や工程の数によって価格が変動します。一般的には、吹き付け工法の方が手塗りよりも費用が安くなる傾向があります。

ただし、工程数が多い吹き付け仕上げや住宅の面積が小さい場合は、手塗りよりも価格が高くなる可能性があります。

その他の外壁リフォームにかかる費用

外壁リフォームの費用は、素材や工法によって大きく異なります。
地域やリフォーム業者によっても価格が左右されるため、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。

塗装:60〜180万円
カバー工法:130〜220万円
張り替え工法:150〜300万円

こちらの記事では、外壁塗装についてや張り替え、カバー工法などの外壁リフォームの費用を、誰でも分かるように詳しく解説しています。

外壁塗装の工事費用と塗料ごとの価格を比較|2023年版

 

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吹き付け塗装の仕上げ方法

ここでは、吹き付け塗装の仕上げ方法を詳しくご紹介します。

吹き付けリシン仕上げ

「吹き付けリシン仕上げ」とは、塗料に微細な石を骨材として混ぜ、吹き付ける方法です。

この工法は、ツヤのない落ち着いた雰囲気で、凹凸模様が特徴となります

石の大きさや種類を変えることで、デザインをカスタマイズすることができ、建物の雰囲気や個人の好みに合わせた仕上がりを実現することができる点が魅力です。

作業時間はローラー塗装と比較して圧倒的に短くなります。

しかし、塗膜の厚さが薄くなるため、耐久性が低くなり、クラック(ひび割れ)が生じる可能性が高まる点には注意が必要です。

吹き付けタイル仕上げ

「吹き付けタイル仕上げ」とは、吹き付け塗装の中でも最も時間を要する方法です。別名ボンタイルとも呼ばれ、下塗り、中塗り、上塗りの3つの工程を経て施工されます。

主な塗料の種類としては、ウレタン系樹脂を主成分とした「ウレタン塗料」、シリコン系樹脂を主成分とした「シリコン塗料」、フッ素樹脂を主成分とした「フッ素系塗料」があります。これらの塗料によって耐用年数や費用相場が異なります。

仕上がりは高級感があり、光沢があって滑らかな質感のタイルのような仕上がりとなります。塗膜が3層になるため、耐久性に優れているのが特徴です。

また、下地との密着性が高く、クラックの発生が少なく、安定した仕上がりが期待できます。

吹き付けスタッコ

「吹き付けスタッコ」とは、吹き付けリシン仕上げをより厚く施した塗装方法です。セメント、砂、石灰、水を混ぜ合わせた塗料を使用し、重厚感と高級感のある仕上がりが特徴です。

塗膜が厚く、そのため耐久性が高くなります。一度塗装すれば10年以上の間、再塗装の必要がない場合もあります。

この方法は住宅やマンションの外壁だけでなく、内壁や天井にも頻繁に使用されます。見た目には凹凸がありますが、触れると予想以上に滑らかです。

ただし、凹凸部分に汚れがたまりやすいため、美観を維持するためには定期的な洗浄が必要です。

吹き付け塗装のリフォームまとめ

吹き付け塗装は、塗料を霧状に噴出して壁に吹き付ける方法です。外壁に高級で重厚な雰囲気を演出できますが、技術レベルが高い職人が必要などデメリットもいくつか存在します。外壁塗装のリフォームには、足場の設置代が別途必要になる可能性があるため、注意しましょう。
外壁リフォームの施工経験が豊富な業者に相談し、綺麗な外壁を実現しましょう。