ケイカル板の特徴とは?軒天のリフォームにおすすめ!

「耐火性や湿度に強い外壁を求めている」「軒天の補修を考えている」などと感じている方には、ケイカル板をおすすめします。ケイカル板は不燃建材であるため、建物のさまざまな部位に使用されています。また、湿気や水分によるサイズの変化もほとんどありません。

今回は、ケイカル板のリフォームについて、リフォームでの用途や種類を徹底解説します。

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住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

ケイカル板とは

ここでは、ケイカル板についてや使用用途、メンテナンスについてを詳しく解説していきます。

ケイカル板とは?

ケイカル板は、主成分である「ケイ酸カルシウム」を成形したもので、主に鉄骨を火災の熱から守るために使用されます

外壁塗装の場合、施工後に塗装するタイプと、仕上げ塗装を施した不燃化粧材の利用が一般的であり、ベニヤの代替品として広く利用されています。

ケイカル板は耐水性にも優れており、建築物や住まいの水回りなどでも頻繁に使用されます。

ケイカル板の用途

ケイカル板は、火に強い性質から一般的に「軒天」として使用されます。

軒天とは、外壁から外側に張り出している屋根部分の天井で、白い塗装が施されており、屋根を見上げた時に目にする部分です。ケイカル板は火災時に屋根裏への延焼を抑える役割を果たします。

さらに、ケイカル板は水回りや外気にさらされる場所でもよく使用されます。

主な例としては、調理場(厨房)、洗面所、トイレ、マンションのベランダ隔壁板、地下室などがあります。その理由として、ケイカル板は吸湿性がなく不燃建材であるため、厨房などで使用されるのは納得できるでしょう。

また、マンションのベランダ隔壁板は非常時に蹴破って避難するためのものであり、外気にさらされながら仕切り役を果たす建材として、ケイカル板が使用されることも納得できます。

ケイカル板のメンテナンス

屋外でケイカル板を使用する場合、その特徴を長く活かすためには塗装が不可欠です。

ケイカル板自体は腐らない素材ですが、圧縮材であるため、時間の経過とともに劣化が進み、表面が削れたり剥がれたりすることがあります。

そのため、定期的なメンテナンスとして再塗装を行うなどの措置が必要です。

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ケイカル板の特徴

ここでは、ケイカル板の特徴を詳しく解説していきます。

耐熱性や断熱性がある

ケイカル板は主原料が不燃性物質であるため、燃えにくい特性を持っています。

耐熱温度は製品によって異なりますが、国土交通省によって耐火性能が認められた製品は防火区画に使用することができます。

また、ケイカル板は木材と同程度の断熱性能を持っています。

軽量である

ケイカル板は、繊維強化セメント板に分類される内装材であり、他の内装材と比較して軽量です。

フレキシブルボードは、セメント質原料と補強繊維が主原料となっており、ケイカル板の約2倍の重さを持ちます。

一方、スラグ石膏は、石膏と補強繊維が主原料であり、ケイカル板の約1.25倍の重さを持っています。

湿度や水に強い

ケイカル板は内装材として比較的水分に強いため、キッチン、洗面室、トイレなどの水まわりや地下室、半外部の軒天井(ひさしの天井)など、湿度の高い場所に使用することができます。

ただし、完全な耐水性や防水性を持っているわけではないため、浴室の壁や外壁など、直接的に水や雨がかかる場所には適していません

価格がリーズナブルである

ケイカル板は他の繊維強化セメント板に比べて比較的安価です。

価格は仕上げの種類や厚さなどによって異なりますが、一般的な平板の場合、大きさ910mm×1820mm、厚さ6mmのもので約1,000円程度です。ホームセンターなどの建材店では、店頭で購入することもできます。

カビが生えにくい

ケイカル板は主原料が無機質であるため、腐食しにくく、またアルカリ性を持つため、カビが生えにくいという特性があります。

耐衝撃性が高い

ケイカル板は、繊維質を原料に混合することで強度を補強しており、粘り強い特性を持っています。そのため、耐衝撃性が高いです。

また、板の厚みに応じて、柱や壁などの曲線部分にも施工することができます。

 

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ケイカル板の種類

ここでは、ケイカル板の種類を4つご紹介していきます。

平板

一般的なケイカル板は、そのまま使用することもできますが、塗装やクロス(壁紙)で表面を仕上げることもあります。

用途としては、店舗や住宅などの建築物の天井、壁、軒天井、水まわりの天井や壁(キッチン、給湯室、洗面室など)、駐車場の天井などがあります。

また、長尺タイプのケイカル板は、一般的なサイズである幅910mm×長さ910mmや910mm×1820mmとは異なり、長さが2420mmまたは2730mmある製品です。

これにより、広い面積を効率的に施工することができます。特に一般的な居室の壁では、天井までの高さをつなぎ目なく配置することが可能です。

積層板

ケイカル板を2枚以上重ねて接着した厚みのある製品があります。この製品は耐火性能や耐衝撃性能を向上させています。

この厚みのあるケイカル板の用途としては、防水シートや陶磁器タイルの下地用板、倉庫や駐車場の耐火壁などがあります。これらの場所で使用されることで、より高い防水性や耐火性を実現することができます。

有孔板(貫通板)

ケイカル板には、均一な間隔で穴が開けられた製品があります。この穴が空間を密閉せずに風通しを確保することができます。

さらに、内部に二重構造や空気層を設けたり、グラスウールなどの吸音材を充填することで、高い防音効果を実現することも可能です。

このようなケイカル板の用途としては、スタジオ、劇場、ホールなどの防音が必要な空間の天井や壁、軒天井などがあります。また、通風を確保したい場所でも利用されます。

化粧板

ケイカル板の表面をサンダーで滑らかに仕上げた後、塗装やシート、突板などで装飾的な仕上げを施した製品があります。これにより、見た目の美しさだけでなく、軽い水濡れにも耐える性能が向上し、拭き掃除が容易になります。

このような化粧仕上げが施されたケイカル板は、キッチン、洗面室、トイレなどの水まわりの壁や天井に利用されることがあります。また、病院やクリーンルームなど清掃性が重要視される場所でも使用されます。

ケイカル板でのリフォームまとめ

軒天や水回りに主に使われるケイカル板は、水や熱に強い性質を持ちます。また、軽量であることからマンションのベランダ隔壁板に使われています。
ケイカル板でリフォームを行う際は、施工経験が豊富な業者に相談して、 費用や工期などのご希望に合うプランを提案してもらいましょう。
ご自宅の外壁や軒天にケイカル板を採用しましょう。