
毎日使う浴室は、老朽化やカビ、段差の不便さなどでストレスを感じやすい場所です。リフォームを行えば、清潔で快適な空間に生まれ変わるだけでなく、省エネ効果や安全性の向上にもつながります。マンションでリフォームを考えている方の中には、「興味はあるけれど、リフォームにはいくらかかるんだろう」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、マンションの浴室リフォームにかかる相場、検討すべきタイミング、工期、注意点について分かりやすく解説します。マンションで浴室リフォームを検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
【この記事で分かること】
- マンションの浴室リフォームの費用相場は内容によって異なる。例えば既存のユニットバスからユニットバスに交換する場合は、60万円~120万円が目安。
- 一般的に使用開始から10年~20年が、リフォームを検討すべき時期とされている。
- マンションの浴室リフォームは、補助金や介護保険、減税制度の対象になることもある。
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住宅設備協同組合
東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。
マンションの浴室リフォームの相場まとめ

マンションの浴室リフォームにかかる費用は、どのようなリフォームを行うかによって大きく幅があります。
| リフォーム内容 | 費用相場 |
| ユニットバス→ユニットバスへの交換 | 60万円~120万円 |
| 在来浴室→ユニットバスへの交換 | 65万円~200万円 |
| 内装の修繕 | 5万円~50万円 |
| 浴槽の交換 | 10万円~50万円 |
| 浴室暖房乾燥機の新規設置 | 5万円~40万円 |
| 追い焚き機能の新規設置 | 20万円~60万円 |
| バリアフリー化(手すりの設置や段差解消の工事) | 1万円~28万円 |
ただし、同じリフォーム内容でも、設備や材質によって費用は変動します。リフォームをする際は、複数のリフォーム会社に見積もりを依頼して比較し、相場に大きく外れない価格を提示している会社を選ぶことが大切です。
代表的なマンションの浴室リフォームの内容

ここからは、マンションの浴室リフォームが、具体的にどのような内容なのかを見ていきましょう。代表的な7種類の浴室リフォームについて解説します。
ユニットバス→ユニットバスへの交換
既存のユニットバスから新しいユニットバスに交換するのは、代表的なマンションの浴室リフォームの一つです。築30年以内の浴室は、ユニットバスが主流となっています。
この場合の費用相場は、60万円~120万円です。ユニットバスの設備のグレードや仕様、浴室の広さ、オプションの有無などによって費用は変動します。設備やデザインにこだわれば、120万円以上の費用がかかることもあります。
近年は材質自体に断熱性のある素材を用いた製品や、カビや汚れが付きにくい加工が施された製品など、バリエーションも豊富です。ただし、マンションの場合、設置条件が制限されることもあります。また、メーカーによって外寸が異なるため、同じサイズ表記でも実際の設置に必要なスペースが異なることがあります。
ユニットバスを選ぶ際は、リフォーム会社と相談の上、ご自宅の浴室に設置できるのかどうかをしっかりと調査してもらいましょう。製品によっては、配管の厚みを抑えることで、浴室のスペースを拡張できるものもあります。
在来浴室→ユニットバスへの交換
在来浴室とは、防水処理を施した後、タイルや天然石などを壁や床に使用して仕上げるタイプの浴室のことです。現場で一から作り上げるのが特徴で、かつては浴室の主流のタイプでした。
在来浴室からユニットバスに交換する場合の費用相場は、65万円~200万円です。ユニットバスからユニットバスへの変更よりも解体に手間がかかり、工事規模が大きくなるため、費用も比例して高くなります。この場合も設備のグレードやデザインにこだわれば、さらに費用がかかることもあります。
内装の修繕
部分的なリフォームとして、壁・床・天井などの修繕を行う方もいます。
内装の修繕は5万円~50万円です。どのような材質を利用するかによって、費用は大きく変動します。例えば、壁を塗装する場合の費用相場は10万円~20万円、樹脂パネルを設置する場合は10万円~30万円です。
その他にも壁・床・天井の補修後にシートを貼るリフォームや、在来工法のタイルの張り替えなどのリフォームもあります。壁・床・天井のいずれか一つだけを修繕することもできますが、部分的にリフォームすると仕上がりに統一感がなくなることがあります。また、複数箇所を同時に施工した方が、リフォーム費用を抑えやすい傾向にあります。
浴槽の交換
古くなった浴槽のみを交換する場合、10万円~50万円が相場です。
浴室の素材には、人工大理石やステンレス、ホーロー、FRP(繊維強化プラスチック)、ヒノキなどがあります。近年主流なのはFRPで、コストを抑えやすいのが特徴です。
浴槽には据え置きタイプ・埋め込みタイプ・半埋め込みタイプがあります。据え置き型の場合、浴槽のみを単純に交換できますが、埋め込みタイプや半埋め込みタイプの場合、浴槽周辺の工事も必要です。
浴室暖房乾燥機の新規設置
浴室暖房乾燥機は、乾燥・暖房・換気・涼風機能を備えた設備のことです。マンションの浴室に浴室暖房乾燥機を新規で設置する場合、5万円~40万円が相場となります。
浴室暖房乾燥機を取り付けると、浴室内で洗濯物を乾かせる他、乾燥や換気によって湿度が下がり、結露やカビの発生を防ぐ効果も期待できます。また、冬場は浴室が暖かくなり、夏場は涼しく過ごせるなど、一年を通して快適な環境を維持できます。
近年では、冬場のヒートショック対策として、浴室暖房乾燥機を設置する方も増えています。ほとんどの場合、浴室暖房乾燥機の後付けはできますが、設置できないケースもあります。
追い焚き機能の新規設置
マンションの浴室に追い焚き機能を新規設置する場合の費用相場は、20万円~60万円です。
ユニットバスに変更する場合に追い焚き機能を新規で設置する場合は、オプションで対応できます。ただし、給湯専用タイプの給湯器を使用している場合、追い焚き機能を付けるためには、配管工事を行う必要があるため、大がかりな工事になります。
また、追い焚き機能を付ける場合、浴槽に穴あけ工事が必要です。既存の浴槽が人工大理石やホーローの場合、浴槽への穴あけが難しいため、浴槽の交換も必要となります。
バリアフリー化
将来に備えて、マンションの浴室をバリアフリー化する方も少なくありません。バリアフリー化する際の相場は、1万円~28万円です。
手すりの設置や段差の解消などが、バリアフリーを目的とした代表的なリフォームです。また、滑りにくい床材への交換や浴室暖房乾燥機の設置や浴槽の交換もバリアフリーに該当します。
ただし既存の浴室のままバリアフリー化する場合、手すりの後付けなどが難しいケースもあるため、注意が必要です。
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マンションの浴室リフォームを検討すべきタイミング
一般的に、浴室を含む水回りは、使用開始から10年~20年を目安にリフォームするのが良いとされています。
見た目には問題がない場合でも、目に見えないところで劣化が進んでいるケースも多いです。例えば、蛇口やシャワーからの水漏れ、排水不良といった不具合がある場合は、何らかの劣化が起きている可能性もあります。
腐食などが起きている場合、放置して使用を続けると、さらに劣化が進み、リフォーム費用が膨らんでしまう可能性もあるため、早めの対処が必要です。また、浴室の寒さが気になったことや、ライフスタイルの変化に合わせてリフォームを検討する方も増えています。
マンションの浴室リフォームの工期
マンションの浴室をリフォームしている間は、基本的にお風呂が使えなくなります。工事期間中の入浴方法を考えておくためにも、あらかじめ工事にかかる日数を確認しておきましょう。
| リフォーム内容 | 工期の目安 |
| ユニットバス→ユニットバスへの交換 | 4日~5日 |
| 在来浴室→ユニットバスへの交換 | 7日程度 |
| 内装の修繕 | 1日~2日 |
| 浴槽の交換 | 1日 |
| 浴室暖房乾燥機の新規設置 | 1日 |
| 追い焚き機能の新規設置 | 1日~7日 |
| バリアフリー化 | 1日 |
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マンションの浴室リフォームを行う際の注意点
マンションで浴室をリフォームする際には、いくつか押さえておくべき注意点があります。ここで紹介する内容は浴室に限らず、他の場所のリフォームにも共通するものもあるため、検討中の方はぜひ参考にしてください。
管理規約の内容を確認する
マンションの浴室リフォームを行う際は、まずマンションの管理規約を確認しましょう。管理規約で実施可能なリフォームに制限があることがあります。
また、実施可能な曜日や時間帯、工事の方法なども定められている場合があるため、詳細を確認しましょう。マンションによっては、指定のリフォーム会社にしか依頼できないケースもあります。
管理組合から許可を得る必要がある
マンションでリフォームを行う場合、管理組合に申請し、許可を受けなければなりません。申請の際は、設計図や仕様書、工程表などの必要書類をそろえて提出する必要があります。申請をしないままリフォーム工事を行ったり、許可を受ける前に工事を開始したりすると、工事の中断や原状回復を求められる恐れもあります。
申請に必要な書類の作成などは、リフォーム会社がサポートしてくれるケースも多いです。思い立ってすぐ工事が行えるわけではないので、前もって準備しておきましょう。
浴室の場所の移動が難しいことがある
浴室の場所の移動が難しいケースがあることにも注意が必要です。リフォームでは、浴室の場所自体を別の場所に移動することもできます。しかし、マンションの場合、リフォームで共用部分に手を加えることができないため、共用の配管の場所などによって配管の移動が難しければ、浴室の場所の移動はできません。
また、移動が可能な場合でも、移動を希望する場所に、浴室に必要なスペースがなければ工事は難しいです。移動の距離が長いとその分工事費用も膨らみがちなため、リフォーム会社と相談しながら検討しましょう。
近隣住民への配慮を忘れない
浴室のリフォームを含め、マンションでリフォームをする場合は、近隣住民への配慮を忘れないようにしましょう。
リフォームを行う際は、工事による振動や騒音はもちろん、大きなパーツの搬入などによっても、近隣の入居者に迷惑がかかることがあります。管理組合から許可を得ているとしても、近隣の方に伝えないまま工事を始めると、トラブルになるかもしれません。
リフォームを実施する際は、お知らせの掲示板への掲示やポストへの投函などを行う他、影響が出そうな住戸に挨拶に行き、事前に工事をする旨を伝えておきましょう。
ドアから搬入できないことがある
浴室リフォームをする際は、工事に必要なパーツが玄関のドアから搬入できないケースがあることにも注意が必要です。
例えば、ユニットバスへの交換や浴槽のみへの交換をする場合、通常玄関ドアから浴槽を搬入します。しかし、設置する浴槽のサイズが玄関ドアのサイズより大きければ、搬入はできません。
リフォーム会社も確認してくれるはずですが、浴槽が玄関ドアを通れるかどうかは、必ず確認しておきましょう。また、玄関ドアだけでなく、玄関から浴室につながる廊下など、搬入経路に関しても確認が必要です。
マンションの浴室リフォームは補助金が使えることもある
マンションの浴室リフォームは安い買い物ではないので、費用がネックになっている方も多いかもしれません。
しかし、リフォーム内容によっては、国や自治体の補助金を利用できるケースもあります。特にバリアフリー化を伴う場合は、介護保険が適用されることもあります。リフォームを検討する際は、補助金や介護保険が利用できるかどうか、事前に確認しておきましょう。
多くのリフォーム会社が申請のサポートを行っているため、依頼する場合はサポートが可能かどうかも確認しておくと安心です。施工内容によっては、減税制度の対象となる場合もあります。自治体ごとの制度もあるので、Webサイトなどで情報をチェックしてみると良いでしょう。
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マンションの浴室リフォームをする際は相見積もりを取ろう
マンションの浴室リフォームの費用は、リフォームの内容や依頼する業者によって異なります。納得できる価格で工事を依頼するためにも、複数のリフォーム会社から見積もりを取り、工事内容や費用、工事に何日かかるのかを比較し、検討することが大切です。
また、リフォームの内容によっては、補助金制度を利用できる場合もあります。事前に、どのような制度があるのか調べてみるのもおすすめです。
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