
「お風呂の床が寒いから暖かくしたい」「浴室に床暖房の設置はできる?」などと、お風呂に床暖房の設置をしたいと悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
お風呂に床暖房を導入することで、寒い季節でも心地よい入浴を楽しむことができます。
今回は、お風呂の床暖房(浴室床暖房)の設置費用や種類、メリットや注意点などを徹底解説します。

住宅設備協同組合
東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3463号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。
浴室床暖房のリフォーム・設置費用
ここでは、在来工法の浴室とユニットバスそれぞれの浴室床暖房の設置費用をご紹介していきます。
在来浴室に床暖房を設置する費用
在来工法の浴室に床暖房を設置する場合、費用の目安はおおよそ15〜25万円程度です。この費用には、既存の浴室床を解体し、床暖房を設置して床を仕上げるための費用が含まれます。ただし、浴室床下の状態や床の仕上げ材、選択する床暖房の熱源などによって費用は変動します。
温水式の床暖房を設置する場合は、既存の温水暖房用熱源機を利用できれば費用を抑えられる可能性があります。ただし、熱源機の種類や能力によっては流用できないため、施工業者による確認が必要です。
工期は2〜3日程度が目安ですが、床下や下地の補修が必要な場合は、さらに日数がかかることがあります。また、床だけでなく壁の仕上げ工事なども同時に行う場合は、全体で1週間程度かかるケースもあります。
こちらの記事では、在来浴室からユニットバスへリフォームする際の費用や実際の施工事例などをまとめています。
ユニットバスに床暖房を設置する費用
ユニットバスに床暖房を設置する場合は、床暖房に対応した製品を選び、ユニットバスの交換時にオプションなどとして採用するのが一般的です。既存のユニットバスに床暖房だけを後付けするのは難しいため、あらかじめ対応の可否を確認しましょう。
床暖房のオプション費用は、ユニットバス本体の価格に加えて10〜15万円程度が目安です。ただし、製品や熱源、設置条件によって費用は異なります。また、使用後は電気代やガス代などの光熱費がかかります。
床暖房の設置はユニットバスの施工と同時に行います。ユニットバスからユニットバスへの交換は2〜6日程度が目安ですが、既存浴室の種類や下地の状態、配管・電気工事の内容によって工期は変動します。
ユニットバス交換を含めた総額費用
前述のように、既存のユニットバスに床暖房だけを後付けするのは難しく、一般的には、床暖房に対応したユニットバスへの交換と同時に設置します。そのため、予算を立てる際は、床暖房のオプション費用だけでなく、ユニットバス本体や交換工事の費用も含めて考えることが重要です。
ユニットバス交換と床暖房の設置にかかる総額の目安は、以下のとおりです。
| リフォーム内容 | 費用の目安 |
| ユニットバスからユニットバスへ交換 | 60万~150万円程度 |
| 在来浴室からユニットバスへ変更 | 80万~200万円程度 |
| 浴室床暖房のオプション費用 | 10万~15万円程度 |
| ユニットバス交換+浴室床暖房 | 70万~165万円程度 |
| 在来浴室からユニットバスへ変更+浴室床暖房 | 90万~215万円程度 |
実際の費用は、ユニットバスのグレードやサイズ、床暖房の方式などによって異なります。既存浴室の解体後に土台の腐食や配管の劣化が見つかった場合は、補修・交換費用が追加されることもあります。
浴室床暖房のリフォームを検討する際は、床暖房の価格だけで判断せず、ユニットバス本体・解体撤去・組立・配管・電気工事などを含む総額で見積もりを確認しましょう。
こちらの記事では、ユニットバスのリフォームにかかる費用や工期などを詳しく解説しています。
浴室床暖房の種類とメリット

ここでは、浴室床暖房の種類やメリットなどをご紹介します。
浴室床暖房の種類
- 電気式床暖房
電熱線やヒーターを使って床を暖める方式です。温水式と比べて設備の構造がシンプルで、初期費用を抑えやすい傾向があります。一方、使用時間や電気料金によっては、温水式よりもランニングコストが高くなることがあります。
基本的に定期的な不凍液の交換は必要ありませんが、故障や断線が発生した場合は、床を解体して修理しなければならないことがあります。 - 温水式床暖房
熱源機で温めたお湯を床下の配管に循環させ、床を暖める方式です。床面を比較的均一に暖めやすく、長時間使用する場合は電気式よりもランニングコストを抑えられることがあります。一方、熱源機や配管が必要となるため、初期費用は高くなる傾向があります。
使用する機器や地域によっては、循環液(不凍液)の定期的な交換が必要です。交換時期は3年程度から10年程度まで製品によって異なるため、取扱説明書やメーカーの案内を確認しましょう。交換費用は設備や作業内容によって異なります。
浴室の床が冷たいと感じる素材
タイルや石材で作られた床は、冷たさを感じやすい素材です。これは、これらの素材が熱を伝える性質、つまり熱伝導率が高いためです。足が触れたときに体温が床へ移動しやすいため、冷たく感じます。
主なユニットバスの床は樹脂系の素材が使われており、一般的にタイルや石材よりも熱伝導率が低いため、冷たさを感じにくい傾向があります。そのため、タイルや石材を使用することが多い在来工法の浴室では、床の冷たさ対策がより重要です。
浴室床暖房のメリット
浴室床暖房を浴室に設置するメリットはいくつかあります。
まず、床暖房があれば足元の冷たさを軽減し、快適に入浴できます。特に、タイルや石材の床素材では冷たさを感じやすいため、床暖房による効果を感じやすいでしょう。
次に、床暖房によって床が乾きやすくなり、カビの発生を抑える効果が期待できます。ただし、床暖房だけで浴室全体を十分に乾燥できるわけではないため、入浴後の換気や掃除も必要です。
最後に、入浴前に床を暖めておくことで、浴室内の冷たさを和らげ、急激な温度変化による身体への負担を軽減できます。ただし、床暖房は主に床面を暖める設備です。入浴時の事故対策としては、浴室暖房や断熱改修などによって脱衣所と浴室全体を暖めることも重要です。消費者庁も、入浴前に脱衣所と浴室を暖めるよう呼びかけています。
※参考:消費者庁.「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」.https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_013 ,(参照2026-08-12).
床暖房に対応している主なユニットバス
浴室床暖房は、すべてのユニットバスに設置できるわけではありません。対応するメーカーやシリーズが限られているため、浴室リフォームの商品を選ぶ際は、床暖房を追加できるか事前に確認する必要があります。
パナソニックでは、戸建て用の「ビバス」「Lクラス バスルーム」「オフローラ」で床暖房に対応しています。「ビバス」と「Lクラス バスルーム」は、対象の浴室暖房換気乾燥機と床暖房を連動させ、足元と浴室内の空気を同時に暖めることが可能です。「オフローラ」では、100Vの電気式床暖房を追加できます。
タカラスタンダードの公式サイトには、ガス温水式浴室床暖房の取扱説明書や「グランスパ」へ床暖房を設置した施工事例があります。ただし、現行商品の対応条件は公式の商品ページで確認できないため、設置の可否はショールームや施工業者へお問い合わせください。
※参考:Panasonic.「バスルーム:床暖房」.https://sumai.panasonic.jp/bathroom/feature/detail.php?id=sugopoka ,(2026-08-12).
※参考:Takara standard .「お風呂・浴室・ユニットバス」.https://www.takara-standard.co.jp/product/system_bath/ ,(2026-08-12).
浴室床暖房と浴室暖房乾燥機の違い
浴室の寒さ対策に利用できる設備には、浴室床暖房のほかに浴室暖房乾燥機があります。どちらも冬場の入浴を快適にする設備ですが、主に暖める場所や機能、設置方法が異なります。
足元の冷たさを軽減したいのか、浴室全体を暖めたいのかなど、目的に合わせて選ぶことが大切です。
浴室床暖房は足元の冷たさを軽減する設備
浴室床暖房は、洗い場の床下に設置した電気ヒーターや温水配管によって、床面を暖める設備です。タイルや石材などの冷たい床に足が触れたときの「ヒヤッ」とした感覚を軽減できます。
床面から熱が伝わるため、洗い場で身体や髪を洗う際に足元が冷えにくくなる点がメリットです。一方、主に床面を暖める設備であり、浴室全体の室温を短時間で上げることを目的としたものではありません。
また、既存のユニットバスへ床暖房だけを後付けするのは難しく、床暖房に対応したユニットバスへの交換時に採用するのが一般的です。
浴室暖房乾燥機は浴室全体を暖められる設備
浴室暖房乾燥機は、天井や壁に設置した本体から温風を送り、浴室内を暖める設備です。入浴前に運転しておけば、床だけでなく浴室内の空気も暖められるため、暖かい部屋から浴室へ移動した際の急激な温度変化を抑えるのに役立ちます。
暖房のほか、浴室の換気や乾燥、涼風、衣類乾燥などの機能を備えた製品もあります。足元の冷たさだけでなく、浴室全体の寒さや湿気、洗濯物の乾燥に対応したい場合に適しています。
ただし、濡れた身体に温風が直接当たると寒く感じることがあります。入浴前の予備暖房として使用し、入浴中は風量や風向、運転モードを調整しましょう。
目的に合わせて使い分ける
浴室床暖房と浴室暖房乾燥機の主な違いは、以下のとおりです。
| 比較項目 | 浴室床暖房 | 浴室暖房乾燥機 |
| 主に暖める場所 | 洗い場の床面 | 浴室内の空気 |
| 主な目的 | 足元の冷たさを軽減する | 浴室全体の寒さを軽減する |
| 乾燥機能 | 基本的になし | 浴室・衣類の乾燥ができる製品が多い |
| 後付け | ユニットバスでは難しい場合が多い | 設置条件が合えば後付けできる |
| 適している人 | 冷たい床が気になる人 | 浴室全体の寒さや湿気が気になる人 |
風呂場の床の冷たさを解消したい場合は、浴室床暖房が適しています。一方、浴室全体を暖めたい場合や、洗濯物の乾燥にも活用したい場合は、浴室暖房乾燥機が向いています。
足元と浴室内の両方の寒さが気になる場合は、床暖房と浴室暖房乾燥機を併用する方法もあります。ただし、設置費用や光熱費が増えるため、浴室の断熱性能や使用目的、予算を踏まえて検討しましょう。
浴室床暖房をリフォームで設置する際の注意点
ここでは、お風呂に床暖房を設置する際の注意点を詳しくご紹介します。
光熱費がかかる
床暖房を使用すると、電気代やガス代などの光熱費がかかります。具体的な金額は、使用するエネルギー源や設備の種類、使用時間などによって異なります。電気、ガス、灯油使用するエネルギー源によって異なります。電気、ガス、灯油ボイラーなど、どの熱源を選ぶかによって費用が変わるため、導入費用だけでなくランニングコストも確認しておきましょう。
床暖房は冬季に利用することが多いため、タイマーを活用するなど、必要な時間だけ運転することで光熱費を抑えられる可能性があります。
また、ユニットバスを交換する際には、床暖房と一緒に浴室暖房乾燥機の設置をおすすめするメーカーもあります。浴室暖房乾燥機は乾燥機能に加えて暖房機能が備わっており、床暖房と組み合わせることで浴室内をより暖かくできます。ただし、両方の設備を使用すれば、その分光熱費がかかる点には注意が必要です。
こちらの記事では、浴室暖房のリフォームにかかる費用や注意点などを解説しています。
温水式は定期的なメンテナンスが必要になる
温水式床暖房を採用する場合、設備によっては、循環液(不凍液)の定期的な点検や交換が必要です。
交換時期は製品によって異なり、通常タイプの不凍液は3年程度、長寿命タイプは10年程度が目安とされる場合があります。交換費用は循環液の量や配管の長さ、作業内容などによって異なりますが約3~5万円程度が目安です。詳しくはメーカーや施工業者に確認しましょう。
また、温水をつくる熱源機も、使用年数に応じて点検や修理、交換が必要になる可能性があります。床暖房を設置した後も、定期的なメンテナンス費用を考慮に入れておくことが重要です。
リフォーム中はお風呂が使用できない
浴室のリフォームを行う際、一時的にお風呂が使用できなくなることがあります。工事期間は通常2〜3日で完了することもありますが、場合によっては1週間程度かかることもあります。
お風呂が使えない期間について、家族間で事前に相談し、適切な対処策を考えておくことが重要です。
こちらの記事では、お風呂のリフォーム中の入浴問題の解決法などを詳しくまとめています。
浴室床暖房のリフォームまとめ

お風呂の床暖房は、ユニットバスの交換時に採用するか、在来工法の浴室に設置するかで費用やリフォーム方法が変わります。また、床暖房にも「電気式」と「温水式」の2種類があり、ご自宅のお風呂や環境に合ったものを選びましょう。
床暖房は足元の冷たさを軽減できるメリットがある一方光熱費がかかります。循環液や熱源機のメンテナンス費用が必要になることもあります。初期費用だけでなく、設置後の光熱費やメンテナンス費用も含めて検討することが大切です。
浴室全体の寒さが気になる場合は、床暖房だけでなく、浴室暖房乾燥機や断熱リフォームなどもあわせて検討し、寒い冬でも快適な入浴ライフを過ごせるお風呂を実現しましょう。














