和室から洋室のリフォーム費用や工期は?注意点は?

「和室から洋室にリフォームしたい」「和室2部屋と縁側を合わせてリビングにしたい」「和室の雰囲気を残しつつ和モダンのような部屋に変えたい」などと考える人は多いのではないでしょうか?
「和室があった方が良い」と思っていても、暮らしているうちに不便さを感じたら、洋室へのリフォームを検討しましょう。

今回は、和室から洋室へのリフォームについて、メリットや工事費用、施工期間などのポイントを徹底解説します。

この記事の著者

住宅設備協同組合

東京、神奈川、大阪、兵庫エリアで年間1000件以上の実績を誇る住宅設備協同組合。神奈川県許認可法人(神奈川県指令企支第3453号)、大阪府許認可法人(大阪府指令経支第1061-28号)。リフォームの専門家として、水回り(キッチン、浴室、トイレ)、和室工事、外壁、屋根まで広く深くをモットーにリフォームに関するお役立ち情報を発信。

和室リフォーム工事費用の相場

「経年劣化によって畳がボロボロになってしまってフローリングに変えたい」「仏壇置き場である仏の間や床の間を除去して洋室にしたい」など様々な理由で和室全体をリフォームしたいと考えている方がいると思います。

今回は、和室のリフォーム工事にかかる費用を事例に合わせて解説していきます。

和室から洋室にリフォームの相場

和室全体を洋室にリフォームする場合にかかる費用の相場としては、50~100万円と言われています。

部屋の広さや使用するフローリング材に左右されますが、一般的な8帖和室から洋室へのフルリフォームでは60~80万円程度が相場となっています。

畳からフローリングに張り替え

フローリングは、単層フローリングと複合フローリングの2種類に分類されます。

単層フローリングは、主に無垢材を使用したフローリングで、木の素材感にこだわりたい方におすすめです。
複合フローリングは、複数の板を重ね合わせて作られたフローリングで、単層フローリングに比べてデザインが豊富で比較的安価です。

畳からフローリングに張り替える費用の相場は20万円前後と言われています。

畳の厚さが約40~50mmであることに対して、フローリングは12mm程度の厚みしかないため、段差を解消するために下地木工事を行う必要があります。
この工事の際に、防音下地や断熱材を入れるかどうかでも費用が変わってくるため、機能面と予算面を照らし合わしながら施工内容を決めましょう。

和室の畳だけでなく、縁側もフローリングに張り替える方や、障子などの仕切りを除去して部屋の一部にする方も見られます。
縁側の床の張り替えは、およそ10万円程費用がかかります。

壁や天井を和風から洋風へ

天井は他の部屋から見たときに目立ってしまうため、床を洋室風にしただけでは悪目立ちしてしまうことがあります。

現代の和室では多くが合板に木目調のシートを貼っているだけですので、上から被せて塗装や壁紙を張るといったリフォームを安価で行うことが出来ます。

塗装だけの場合6~12万円程度、壁紙を張る場合には4~12万円程度かかります。

DIYが得意な方は、自分でリフォームに挑戦したくなるかもしれません。
しかし、和室の天井には凹凸が多く、塗りムラや壁紙のよれなどが起こりやすく、綺麗に完成させるのは難しいでしょう。

和室の天井においては職人やプロに任せた方が無難です。

和室の押し入れをクローゼットへ

もともとの押入れの用途は、主に布団を収納することで、布団以外の物を整理して収納するのには向いておらず、使い勝手が良くないです。

和室の押し入れは、仕切りで2段に分かれていることが多いため、洋室のクローゼットへリフォームする際には仕切りを取り払い、衣類を収納するためのハンガーパイプを設置することをおすすめします。

襖を残した状態で内側のみリフォームする場合は10万円以下でリフォーム工事が可能ですが、襖を取り払い、折れ戸などに変更する場合はおよそ20万円程度かかると言われています。

ウォークインクローゼットにリフォームする場合は、約2倍の50万円程度の予算を見積もりましょう。

襖(ふすま)からドアに変更

和室の襖を洋室向けのドアに変更したい場合は、敷居の変更だけで可能な引き戸へのリフォームがおすすめです

戸を開く必要が無く、もともと扉の開閉スペースの無い状態で設計された和室から洋室へのリフォームに、最も適していると断言出来ます。

引き戸へのリフォームの場合、1カ所あたり10~15万円程度でリフォーム工事が可能です。

和室リフォーム工事の施工期間

和室全体を洋室にリフォームするフルリフォームの工期は、最低でも3~4日はかかります。
部屋の広さや施工内容によっては、1か月以上かかるときもあります。

洋風な壁紙を張るだけなら工期は1~2日程度で終わりますが、畳からフローリングに張り替えなど大規模に施工する場合はおよそ2~7日以上かかります。

和室から洋室へリフォームするには、どこの部分を工事するかによって工期が大きく変動します。

リフォームをする際は、費用や業者の評判だけでなく、工事期間も考慮した上で施工内容を計画しましょう。

和室から洋室にリフォームするメリット

和室から洋室へリフォームすると内装だけでなく、部屋の雰囲気も大きく変わります。

では、洋室へのリフォームでどのようなメリットが生まれるのでしょうか。

掃除やお手入れが簡単に

まず第一にメリットとして挙げられるのは、掃除やお手入れなどのメンテナンスが簡単になることです。

畳の掃除は、掃き掃除や乾拭きを日ごろから行うことが求められます。

掃除機をかけても表面上がきれいになるだけで、畳の中のダニは完全に駆除することが出来ないでしょう。
また、湿度が高い場合には畳が湿気を吸収して、カビが発生しやすくなってしまいます

天日干しを行うことで畳に住み着くダニを駆除し、長持ちさせることが可能です。
しかし、寝具や布製品は気軽に洗濯して天日干しするなど対策を取りやすいのですが、畳はなかなか洗濯できないうえに天日干しするのも一苦労です。

その点、フローリングである洋室であれば掃除がしやすく、ダニやカビが発生する可能性も高くないため、綺麗で清潔感を保つことが出来ます

このように室内のメンテナンスの面で、和室から洋室へのリフォームはおすすめです。

模様替えが容易に

日本で流通している多くの家具は、洋室で用いることを想定されたものがほとんどです。

大きなソファやテーブルなど、重量のある家具は畳をへこませてしまう恐れがあります

へこみがひどくなると元に戻すことはとても難しいため、そのままにしてしまっている方も多くいるのではないでしょうか。フローリングであれば家具を置いても痕が残りにくいというメリットがあります

自分の好きな家具やインテリアを置き、模様替えも十分に楽しみたいという方には和室から洋室へのリフォームがおすすめです。

和室から洋室へのリフォームの注意点

和室から洋室へリフォームするにあたって注意すべきポイントがいくつかありますので、今回は厳選して紹介いたします。

フローリング材の選び方

フローリングの張り替え工事の費用でも説明した、単層フローリングと複合フローリングが主流です。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、好みや床に何を求めるかで使用するフローリング材を選択しましょう

単層フローリング(無垢フローリング)は、自然の木の柄やぬくもりを得ることが出来ます
また、木が持っている調湿効果によって室内の湿度が一定に保たれる利点もあります。

しかし、水に弱い、シミになりやすい、木自体が柔らかいため傷がついたりへこんだりする可能性が高いと様々なデメリットもあります。

それに加え、使用する木によっては高価で1坪あたり3万円ともなり、防音性が低く分譲マンションなどでは防音下地を入れる必要があるため、費用が嵩んでしまう。

複合フローリング(合板フローリング)は、色や柄などのデザインが豊富であり、耐水性・耐候性に加えキズにも強いです。

値段の相場としても1坪あたり4000~8000円程度で安価となっています。
単層フローリングと違い、見た目から高級感を得ることが難しく、踏み心地が硬いことがデメリットとして挙げられます。

和室の押し入れをクローゼットにする際の注意点

クローゼットは通気性が悪く、湿気がこもりやすい場所です。

和室から洋室へのリフォームをする際には、収納内部の建材にも注目しましょう。

吸放湿性壁紙や珪藻土壁などといった調湿建材を使用してリフォームすることで、クローゼット内の衣類や布団をカビから守ることが出来ます。

和室から洋室へのリフォーム工事まとめ

和室から洋室へのリフォームは、リフォームしたい箇所を自由に選べる点が多いことが魅力のひとつです。 自分のライフスタイルに合わせた住みやすい部屋作りに何を求めるのかに注意しながら、自宅の和室広さや壁・床がどのタイプかなどの事前に情報を収集することが大事です。また、施工経験が豊富な業者に相談し、費用や工期などご希望に合ったプランを提案してもらうとよいでしょう。
理想的で快適に暮らせる洋室へのリフォームを、実現しましょう。和室から和室へのリフォームと、和室から洋室へのリフォームは、県知事認可法人の住宅設備協同組合にお任せください